福岡第一が好発進 守り勝つための“奪進塁”体現

[ 2022年7月8日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権福岡大会・2回戦   福岡第一7―1祐誠 ( 2022年7月7日    春日 )

<祐誠・福岡第一>4回に先制の2ラン本塁打を放った福岡第一・末永は笑顔でホームイン
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 福岡第一が“奪進塁”野球で好発進した。奪進塁とは攻撃で1つでも先の塁に進み、守っては相手の進塁を1つでも防ぐこと。就任2年目の山下裕(ゆたか)監督(42)が守り勝つための分かりやすい指標として挙げた。

 「進塁という点では安打も四球も失策も同じ。より多く進塁を奪い、より少なく抑えれば必ず勝てる」。4回が好例だ。2死無走者から敵失と暴投で走者が二塁へ進むと5番・末永がすかさず左越えに2ランを決めた。「走者がいるので真っすぐでくると思い、絞ってました」と相手バッテリーにプレッシャーをかけての直球打ちを喜んだ。8回は3連打、死球、二塁打、野選と切れ目なく走者を進めてダメ押しの4点も奪った。

 ディフェンスでも奪進塁の意識は高い。中堅を守る末永は「右中間、左中間を抜かれると長打につながるので1球ごとにポジショニングを考える」と6つの中飛を危なげなく処理。4回2死一、二塁では中前打を好返球し2点目の走者を本塁に還さなかった。山下監督は前任の大手前高松(香川)で18年春の四国大会に優勝。福岡第一では昨秋の県大会準優勝と実績も残す。「1点を絞り出す野球で打てなくても勝つことに徹したい」。福岡第一の奪進塁が今夏、猛威を振るいそうだ。 (中島 泉)

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2022年7月8日のニュース