阪神・佐藤輝 今季は“確実に当テル男”や 実戦10打席連続空振りなし!3試合連続マルチ!!

[ 2022年2月27日 05:30 ]

オープン戦   阪神1-2中日 ( 2022年2月26日    沖縄・北谷 )

<オープン戦 中・神>8回1死、佐藤輝は清水(左)から遊ゴロ内野安打を放つ(撮影・岩崎 哲也)
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 オープン戦が26日に開幕し、阪神の佐藤輝明内野手(22)は中日戦(北谷)に「4番・右翼」で出場し、4打数2安打のマルチ安打で発進した。この試合を終えて、練習試合、紅白戦を合わせて10打席連続で空振りなし。プロ野球歴代ワースト6位タイのシーズン173三振を喫したルーキーイヤーの昨季から成長した姿を印象付け、確実性向上への期待を抱かせた。チームは1―2で敗れた。

 クルクルとバットが空を切ったのは、新人だった昨季の話だ。佐藤輝が、対応力が上がっていることを、オープン戦初戦の中日戦でも証明した。

 4打席、全9球で空振りが一度もなかった。20日の中日との練習試合の第2打席から始まった「空振りなし」の打席が、これで「10」まで伸びた。大砲は「特に意識はしていない」と言いつつも、「しっかりコンタクトできて、いいんじゃないかと思う」と自己評価した。

 決して当てにいっているわけではない。空振りなしの10打席で6安打。本塁打も二塁打も1本ずつ放った。プロ野球平均が140キロとされるスイングスピードで160キロを誇る佐藤輝なら、バットに当たれば何かが起きる可能性が高まるのだ。

 ミスショットも減り、この日の6回の第3打席には、ベテラン右腕の田島が2ボールからストライクを取りにきたところを、きれいに右前へ運んだ。球の見極めができているからこその快音で、「打ちにいって、ボール球を見逃すっていうのができたかな」と手応えを口にした。

 昨季はチーム最多24本塁打を放ちながら、プロ野球歴代ワースト6位タイの173三振を喫した。空振り三振は155個もあった。カウントにかかわらずボール球にもよく手を出した結果、ストライク判定された球に占める空振りの割合は、約43・6%にも上った。

 その「大振り」の印象が、この10打席で、やや和らぎつつある。矢野監督は「空振りをしないことは(評価が)難しいところで、別に小さく振ってほしいわけじゃない」とダイナミックさが損なわれることを危惧しながらも「形はよくなっている」と成長を認めた。

 8回には詰まった遊ゴロを足で稼いで内野安打にした。4番に座った対外試合4戦では14打数7安打の好成績を残す。注目を集める大山との4番争い。首脳陣からの「競ってくれというメッセージがあると思う」と感じつつも「どの打順でもやることは変わらない」と気を引き締めた。

 27日に対戦するヤクルト先発は、昨季9勝の奥川の予定。三邪飛に仕留められた中日のエース・大野雄に続く好投手との対戦になる。確実性を試すには、格好の相手だ。(倉世古 洋平)

 【データ】佐藤輝は昨季173三振のうち89・6%にあたる155度で空振り三振。全打席中の空振り、見逃し、ファウルのストライク判定952球でも空振りが415球で43・6%。見逃し191球(20・1%)の2倍以上と大振りが目立った。ちなみに昨季4番で、今季の4番を佐藤輝と争っている大山は89三振のうち空振り三振62度で69・7%。ストライク判定891球のうち、空振りは佐藤輝に次いでチーム2番目に多い212球だが、全体に対する割合は23・8%にとどまり、佐藤輝の約半分だった。

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2022年2月27日のニュース