ソフトB・藤本政権“第1号”は上林! 激戦区の中堅争いで一歩リード「センターで出るイメージしている」

[ 2022年2月27日 05:30 ]

オープン戦   ソフトバンク4-8オリックス ( 2022年2月26日    宮崎・アイビー )

<オープン戦H・B>6回2死二塁、上林は右越え2ラン(撮影・井垣 忠夫)
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 俺が中堅だ!ソフトバンク・上林誠知外野手(26)が26日、オリックスとのオープン戦開幕ゲームでチーム1号の右越え2ランを放った。連日、藤本博史監督(58)から指導を受ける「愛弟子」がひと振りで期待に応えた。柳町達外野手(24)のB組降格が決まるなどサバイバルに入った激戦の中堅争いで、ここまでの実戦9試合で打率・375、7打点をマーク。一歩リードを奪った。

 イメージ通りだった。6回2死二塁。上林は村西の内角低めの直球に反応。鮮やかな放物線を描いた打球は右翼席に着弾し、藤本政権“第1号”を飾った。ベンチの指揮官とグータッチを交わし、思わず笑みがこぼれた。

 「最近の試合は劣勢が続いている中で、何とか雰囲気を変えたいと思って打席に立った。完璧でした」

 今キャンプは「体の中心で打つ」がテーマ。調子が悪ければ、ファウルになるコースだったが、引きつけて素早く回転。18年に143試合に出場し、22本塁打した感覚と、下半身始動の新フォームで放った弾道に「しっかり良いポイントで打てているから、良い打球になった。自分の形で打てれば、それなりの結果が付いてくる」と納得顔だ。

 思いは打球に乗った。奮起材料となっているのが藤本監督の存在。ルーキー時代から指導を受け、17年1軍打撃コーチ時代にレギュラーを奪った上林。最近3年間は不調に苦んだが、昨秋からは恩師と再出発。キャンプ中は指揮官と連日、汗を流す中で生まれた2安打2打点。「(藤本)監督がいるのは一番心強い。とにかく頑張るという思いは人一倍強い。本番で打つのが一番の恩返しになる」とバットには力が込められている。

 藤本監督は「ホームランが出て、これで乗っていってくれたら」と“愛弟子”のさらなる成長を見据えた。

 両翼が柳田と栗原で内定している外野の定位置。残る中堅は牧原大、真砂、佐藤直、柳町らが争う激戦区だ。結果を積み重ねて奪うしかない。「(心の)余裕はない。でも、センターで出るイメージはしているし、胴上げするイメージもしている」と上林。歓喜の瞬間の中心には背番号「51」が立っているはずだ。 (福井 亮太)

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2022年2月27日のニュース