阪神ドラ3・桐敷　実戦初被安打で初失点も矢野監督の信頼は揺るがず「評価は変わらない」

オープン戦   阪神1－2中日 （ 2022年2月26日    沖縄・北谷 ）

＜中・神＞7回、山下に勝ち越し適時打を打たれた阪神・桐敷（撮影・岩崎　哲也）
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　オープン戦初登板の阪神ドラフト3位・桐敷（新潟医療福祉大）が、プロの洗礼を受けた。6回から4番手で登板し、実戦初の2イニング目となった7回1死から岡林、根尾、山下の左打者に3連打され、決勝点を失った。それでも気持ちは引かずに、マウンドを守った。

　「まだまだ甘いんですね。これが当たり前。打たれることは予想していた。上の世界の人たちは普通に打ってくる。その中でどう粘り強く投げるかが重要だと改めて分かった」

　シート打撃、練習試合で続けていたパーフェクト投球も2回5安打を許してストップ。初被安打、初失点。それでも実戦で、どの球がどう通用するか、勝負を重ねた。6回2死満塁では京田を外角直球で遊ゴロ。1点を失った7回1死一、二塁でもA・マルティネスを「いい高さでバットを振らせた」とフォークで空振り三振に仕留め、実戦派左腕の片りんは見せた。

　6回の投球を受けた梅野は「1球1球は持ち味が出せた。スライダーは嫌なカウントでもしっかりと取れていた」と分析。矢野監督も「プロはこうやって対応するんだということが経験しながら分かってくる。複数イニングもいける。評価は変わらない」と開幕まで実戦経験を積ませる方針を明らかにした。

　「左打者の内角、決めきるところ、点を取られた後の投球。粘り強くということを変わらずにやりたい」

　レーシングドライバー・佐藤琢磨の「ノーアタック　ノーチャンス」の言葉を胸に刻む左腕。試練も乗り越えるためにある。開幕に向け、アタックを続ける。（鈴木　光）