ヤクルト 最多7人継投ノーヒットノーラン オープン戦快勝発進 高津監督「キャンプの成果出た」

[ 2022年2月27日 05:30 ]

オープン戦   ヤクルト5―0楽天 ( 2022年2月26日    浦添 )

<ヤ・楽>7回、代走を告げる高津監督(撮影・篠原 岳夫)
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 プロ野球は26日、宮崎、沖縄両県でオープン戦が開幕し、2月中のキャンプ地では2年ぶりに有観客でデーゲーム5試合を行った。昨季20年ぶりに日本一に輝いたヤクルトは沖縄・浦添で楽天と対戦し、7投手の継投で無安打無得点を達成。再び頂点を目指し、好スタートを切った。オープン戦は3月21日まで行われ、セ、パ両リーグは同25日に開幕する。

 コロナ下ながら有観客で開催されたオープン戦。沖縄・浦添に集まった1286人は、ヤクルト投手陣の快挙を最高の思い出として胸に刻んだ。スコアボードの楽天のヒット数を表す「H」の欄は「0」のまま。7番手の杉山が29人目の打者マーキを中飛に打ち取ると、スタンドからは祝福の拍手が降り注いだ。

 「1人で投げたわけではないですけど(先発の)梅野も、後から出てきた投手も、しっかり課題を持ってやってきたキャンプの成果が出たいい投球だったと思います」。高津監督は淡々と試合を振り返ったが、3回を1四球のみで無安打に抑えた先発・梅野から石山、今野、清水、坂本、大下、杉山が1回ずつを無安打。7投手の継投によるノーヒットノーランを達成だ。記録についても「特にないです」と無関心を装ったが、2リーグ制後では10度目の珍事。7人継投は過去最多で、昨年の日本一の勢いがオープン戦初戦で表れた。

 キャンプ終盤。練習試合3連敗で迎えたこの日はブルペンデーだった。28ホールドを挙げた19年以来の復活を期す梅野は149キロもマークして「中継ぎの順番が早まったと思って投げた」と流れをつくった。石山は守護神返り咲きへ向け2番手で4回に登板し「一球一球(課題を)確かめながら投げた。若い投手に負けないよう戦いたい」と打者3人を完全に抑えた。「松坂さんに教わったスライダーも試せた」とは2年連続最優秀中継ぎ投手で4番手で6回の1イニングを無安打に抑えた清水。キャンプ取材に来た本紙評論家の松坂大輔氏から直伝の新球を試し、結果につなげた。

 7投手がそれぞれ課題を掲げ、手応えをつかみ、無安打でつないだ。「まだまだオープン戦」などと言ってはいけない。今年もヤクルトは強い。(秋村 誠人)

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