広澤克実氏 阪神の3番はマルテが適任 空振り少なく選球眼も良い 右打者入れてジグザグ打線組める

[ 2022年2月27日 06:00 ]

オープン戦   阪神1-2中日 ( 2022年2月26日    沖縄・北谷 )

広澤克実氏
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 【広澤克実 視点】阪神の3番はマルテが適任だろう。3番としての適性は(1)ワンバウンドを振らない(2)空振りが少ない、という点が挙げられる。マルテは体が前に出ることがないので選球眼が良いし、空振りが少ない。加えて1、2番には左が並ぶことが予想されるので、右打者であるマルテが入ることでジグザグ打線を組むこともできるからだ。

 打者というのは、反応で打つタイプと配球を読むタイプに二分されるが、マルテは前者だ。仮にどちらも同じ打率を残すとして、反応で打てる分だけ、狙い球が外れての見逃しや空振りが必然的に少なくなる。ボール球を振らないという長所もあり、それらの特性が阪神で4年目の契約につながっているとも言える。佐藤輝、大山ともに順調に仕上げてきており、今季の活躍が楽しみだ。

 また、若手では小幡の躍動が目を引いた。中野が開幕に間に合わなければ、開幕遊撃の最右翼は小幡だろう。ゴロに対するフットワークは軽快で、送球は抜群の安定感。おまけに、足も速い。第1打席の中直は強烈な逆風でなければ、間違いなく長打だった。第1ストライクを芯でとらえたことも思えば、打撃の成長も著しいものがあると言える。

 俊足の小幡が8番に入れば、バリエーションのある攻撃も展開できる。回の先頭で7番が出塁すれば、足がある分、内野ゴロでも小幡が塁に残る。うまくいけば、一、三塁の形をつくることもできるだろう。良いキャンプを送っており、2番を打たせても面白い。

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