ソフトバンク5連勝の壁…「中継ぎ3銃士」そろって失点 王会長81歳誕生日飾れず

[ 2021年5月21日 05:30 ]

パリーグ   ソフトバンク2ー7西武 ( 2021年5月20日    メットライフD )

<西・ソ>ベンチで険しい表情の津森(左)と嘉弥真(撮影・尾崎 有希)
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 ソフトバンクは20日、西武に2―7で敗れ連勝が4でストップした。今季初の中5日で先発した石川柊太投手(29)は6回3失点と試合をつくったが、津森宥紀投手(23)、嘉弥真新也投手(31)、泉圭輔投手(24)の「中継ぎ3銃士」がそろって失点した。先発の不振をフル回転でカバーしてきた中継ぎ陣の“勤続疲労”が心配。王貞治球団会長81回目の誕生日を飾れなかった。

 フル回転してきた鷹の「中継ぎ3銃士」に疲れが見えてきた。ソフトバンクの津森、嘉弥真、泉がそろって失点したのは今季初めてだ。7回に5安打を浴び4点を献上した3人は、ベンチで森山投手コーチから即席反省会を受けた。

 先発の石川が今季初の中5日で6回3失点。9戦目でQS(クオリティースタート=6回以上自責3以下)はリーグ単独トップの8度目。最低限の役割は果たした。登板間隔を考えれば上出来だ。バトンを受けた2―3の7回。今季22試合目の津森が安打と犠打で1死二塁とピンチを招くと、すかさず嘉弥真にスイッチ。左キラーとしてリーグ最多の24試合目のマウンドで源田に安打を許し、1死二、三塁とピンチは拡大。一塁が空いている状況だったが、森との勝負を選択した。

 しかし、結果は裏目に出た。2点適時打で、わずか3球で2点を失った。流れを止めるべく泉が23試合目の救援に向かったが、連打を浴び追加点を与えた。前日には1回だけで39球を投げ、2失点。それでも150キロ超えは9球を数えた。一方で、この試合では25球を投げ150キロ超えは1球だけ。蓄積した疲労が現れてきた。

 それもそのはず。46試合を消化し、先発に勝ちが付いたのは22勝中12試合だけ。フル稼働のブルペン陣に掛かる負担は増すばかりだった。惜しみなく勝ちパターンを送り込んだ工藤監督は「打たれる時もあります。大事なのは打者に立ち向かっていけたかどうか。1年やればいい時も悪い時もある」とかばった。

 王会長81歳の誕生日を白星で飾れず「こういう日に負けてしまったのは残念」と指揮官。4度目の挑戦だった今季初の5連勝をまたしても逃した。連勝は4でストップ。守護神・森が戦線離脱している状況に加え、交流戦からはモイネロが母国の東京五輪予選のためチームを離れる予定。首位・楽天も敗れてゲーム差なしのままだが、王者のブルペンに暗雲が漂ってきた。

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2021年5月21日のニュース