阪神スカウト4人熱視線!関学大・黒原3安打完封の快投 93年以来春Vへ前進

[ 2021年5月21日 05:30 ]

関西学生野球春季リーグ   関学大1ー0近大 ( 2021年5月20日    南港中央 )

<関学大・近大>近大を完封し笑顔をはじけさせる関学大・黒原拓未
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 今秋ドラフト候補で最速151キロ左腕の関学大・黒原拓未は降り続く雨にも動じなかった。近大打線に三塁すら踏ませず3安打2四球で完封。阪神のスカウト陣4人が視察する前で、緊迫の投手戦を制してチームを単独首位に押し上げた。

 「足元が悪かったので、力みを少なくして指先を意識しました」

 得意のチェンジアップに加え、いつもよりスライダーの割合を増やし打者を幻惑。最速は146キロにとどまったが、要所で低めに決める直球も極めて効果的だった。最後の打者を三邪飛に仕留めると、ポーカーフェースを崩して笑顔をはじけさせた。

 この日はプロ6球団が視察した。最多の4人態勢だった阪神は、熊野輝光スカウトが「変化球の精度が本当に良くなった。上位候補に入ってくる」と評価。甲子園でも雨の中で投げる状況は大いにありえる。悪天候でも力を発揮できる点も魅力の一つだ。

 春季リーグに限れば、関学大の優勝は93年が最後だ。「狙えるところにいる。何が何でも、という気持ちです」。22日からの同大戦でもエースの責務を全うし、栄冠をつかみ取る。(北野 将市)

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2021年5月21日のニュース