日本ハム・王柏融 新4番の“大王”がほえた!先制弾&決勝押し出し四球で2桁借金阻止

[ 2021年5月21日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム4―1楽天 ( 2021年5月20日    楽天生命 )

<楽・日>2回無死、ソロ本塁打を放つ王(撮影・白鳥 佳樹)
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 恐怖の「大王(ダーワン)」が復活だ。8回2死満塁で、勝ち越しの押し出し四球を選んだ瞬間、日本ハム・王柏融(ワン・ボーロン)は「うりゃああ!」と雄叫びを上げた。台湾で2度の打率4割を達成し、毎年のように打撃タイトルも総ナメにしてきた「大王」が一つの四球で派手なガッツポーズだ。

 「凄くうれしい」。試合を振り返って笑みが浮かんだ。それだけ特別な1勝だった。チームは1分けを挟んで4連敗中。負ければ今季初の2桁借金を背負う崖っ縁だった。中田の2軍落ちで新4番に指名された王柏融にとって、負けたくない試合だった。

 2回は滝中の2球続いたスローカーブを狙い澄まし、右翼ポール際へ先制の3号ソロ。「狙った球ではなかったが、最高の結果になってよかった」。5試合目で早くも中田、近藤と並ぶ4番2本目の本塁打に胸を張った。

 来日3年目。過去2年は打率2割台と本来の力は影を潜めた。「1試合ごと、いいところは頭に残し、悪いところは忘れる」という作業を繰り返し、ポジティブな思考を取り戻した。8回の打席も「一球一球に集中した」と、2球で追い込まれたが粘ってフルカウントに持ち込み、8球目の際どい外角球を見事に見極めた。

 栗山監督も「日本の野球にマッチしてきた。(王)ボーロンの良さが出てくる」と手応えを口にした。新4番は「重圧はあるが集中してチームに貢献したい」とさらなる活躍を誓った。(君島 圭介)

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2021年5月21日のニュース