ヤンキース 奇策オープナー不発で1勝1敗タイ “PS男”マー君に王手託す!「プランに沿って投げる」

[ 2020年10月8日 02:30 ]

ア・リーグ地区シリーズ第2戦   ヤンキース5―7レイズ ( 2020年10月6日    サンディエゴ )

<レイズ・ヤンキース>試合前の練習を終えた第3戦先発の田中
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 ヤンキースは6日(日本時間7日)、ア・リーグ地区シリーズ(5回戦制)の第2戦に敗れ、1勝1敗となった。レイズの裏をかいた「オープナー」戦術が裏目に出て、4本塁打を浴びるなど投手陣が7失点した。7日(同8日午前8時10分開始)の第3戦は、田中将大投手(31)が満を持して先発。「ポストシーズン男」が真価を発揮し、シリーズ突破へ王手をかける。

 カリフォルニア州サンディエゴのペトコ・パーク。先発を翌日に控え、田中は11年前に思いをはせた。「09年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で投げたことがある。凄く昔のことなのであまり覚えていないんですけど…」。2連覇を達成した同大会で投げて以来の、この球場での登板となる。

 9月30日のワイルドカードシリーズ・インディアンス戦は強い風雨の下で4回0/3を6失点と崩れたが、ポストシーズン(PS)通算9試合で5勝、防御率2・70、地区シリーズも過去3戦3勝と大舞台に強い。登板間はワインドアップから昨季までのノーワインドアップに戻し「感覚は良くなっている」。4年連続のPS勝利も懸かる一戦へ不安はない。

 この日、チームは先発に新人右腕ガルシアを起用し、2回から本来の先発である左腕ハップを投入。投手の右左に応じてスタメンを組むレイズ打線への対策だった。敵将ケビン・キャッシュ監督も「驚きだった」という奇策だったが、ガルシアは1被弾で1失点、ハップは2被弾で4失点。「オープナー」は不発に終わり、勝った方が王手をかける試合に田中が臨む。

 コロナ禍のポストシーズン。レイズ対ヤンキースは中立地のサンディエゴで休養日なしの5連戦が組まれている。田中の地区シリーズ登板はこの1回限りが濃厚。筒香のスタメン出場が有力視され、今年のPSでは最初で最後の日本人対決が実現する可能性が高い。

 9月1日のレイズ戦では自身が与えた死球に端を発し、試合後に乱闘寸前の騒ぎが起こった。田中は「別に(思うことは)何もない。投手としては厳しいところに投げていかなきゃいけない」と厳しい表情を見せ「自分自身でのバランスでゲームに入って、プランに沿って良い投球ができたら」と冷静。堂々と、正攻法で勝ちにいく。 (杉浦大介通信員)

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