新井貴浩氏 広島・遠藤は悪いなりに試合をつくった 一流になるには必要な要素 会沢もさすがのリード

[ 2020年10月8日 05:35 ]

セ・リーグ   広島9-3阪神 ( 2020年10月7日    マツダ )

<広・神(19)>5回2死一、三塁、生還した会沢(右)に頭を撫でられる遠藤(撮影・北條 貴史)
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 【新井貴浩 視点】広島は、先発の遠藤に勝ちが付いたことが一番だ。本人もさぞやホッとしていることだろう。開幕からローテーションを守りながら2カ月あまり勝利から遠ざかり、彼自身も不安を感じ、疑心暗鬼に陥ることもあったと思う。

 この日は、立ち上がりから本来の調子ではなかった。直球の力こそまずまずあったものの、制球が定まらず、軸となる球が見つからない状態だった。それでも、悪いなりに試合をつくったことは評価していい。

 野手にも言えることだが、長いシーズン、本調子でないことの方が多い。投手なら悪いなりに試合をつくる、野手ならチームに貢献する。そうしたことが一流と呼べる選手になる要素の一つになる。

 良くないなりに遠藤の力を引き出した、会沢のインサイドワークも見逃せない。相手に的を絞らせないようにボールを散らす、苦心のリードだったはずだ。若い捕手だとなかなかできない芸当。「さすが」と言えるものだった。

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