迫りくるBクラス 阪神 打てず守れずで転落危機 矢野監督「本当にちょっとしんどい」

[ 2020年10月8日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-9広島 ( 2020年10月7日    マツダスタジアム )

<広・神(19)>ベンチで厳しい表情の矢野監督(右) (撮影・奥 調)
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 阪神の敗因は投打どちらにもあった。先発の岩田は4回2/3を5失点でKO。攻撃陣も3回までに5安打3得点しながら4回以降は完全に沈黙した。5位の広島相手に敗れた矢野監督は、厳しいチームの現状を嘆いた。

 「岩田も、あと1人のところまできたからね。粘れなかったというのと、点を取れなかったというのがこういうゲームになった」

 3―2の5回2死一、二塁で、福原投手コーチがマウンドに向かったが広島に傾きかけていた流れを食い止められなかった。直後、会沢に右翼線に逆転の2点二塁打。ここで力尽きて、交代を告げられた。2番手の谷川も長野に遊撃内野安打、さらに堂林に左前適時打された。3―5の7回に登板した斎藤も1回3失点、8回に登板した石井も1回1失点で敗色ムードはどんどん高まっていった。

 「本当にちょっとしんどい。谷川以降、能見はしっかり投げてくれたけど、あそこで1点でも少なくというところで。本人もその思いでいっているんだけど、プロである以上、結果を出していかなアカンと思う。苦しい状況ではあるけどね」

 指揮官は珍しく苦しい胸の内を吐露した。本来なら僅差の展開で登板していたであろう岩貞、岩崎、馬場らがコロナ禍で不在。「出ていくメンバーにとってはチャンスなんで、そこをつかみ取ってほしいなと思うけど…」と新戦力の台頭に期待したが、応えてくれる選手は出てこない。後半は点差がどんどんと広がり、終わってみれば惨敗だ。

 近本を1日で1番に戻した日替わりオーダーも現状打破にはつながらない。V奪回は絶望的な状況で、Aクラス死守も危うくなっている。3位中日が1・5ゲーム差に迫り、4位のDeNAも2差に近づいている。最後まで巨人に背中を追っていく姿勢は崩さないが、いま、投打のバランスは決して良いとはいえない。 (山本 浩之)

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