広島・大瀬良、長期離脱も 精密検査受け3軍調整 チームも崖っ縁7年ぶり借金9で最下位転落

[ 2020年9月7日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5-8DeNA ( 2020年9月6日    マツダ )

5日のDeNA戦で4回途中8失点で降板し、ベンチで試合を見つめる広島・大瀬良(撮影・奥 調)
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 広島・大瀬良大地投手(29)が6日、コンディション不良のため出場選手登録を抹消された。今季2度目の離脱で、1軍に同行して14日間で復帰した前回7月と違い、今回は精密検査を受けた上で3軍調整の方針。長期離脱の懸念が拭えない状況だ。DeNA戦に5―8で敗れ、2013年以来7年ぶりの借金9。12日ぶりに最下位にも転落し、さらなる窮地に追い込まれた。

 投手陣がDeNAとの3試合で30失点の大乱調。13年以来7年ぶりの借金9を抱えた苦境にあって、追い打ちを掛ける不都合な事実が判明した。大黒柱・大瀬良の出場選手登録抹消。松原チーフトレーナーが言葉を選びながら説明する。

 「詳細はお答えできませんが、コンディショニング不良があったので、登録抹消の手続きを取りました」

 右腕に何らかの異変が起きたことは、前日5日のDeNA戦での投球に表れていた。直球の球速は140キロ台前半にとどまり、カットボールなど変化球の制球もままらない。結果、4回途中で今季ワーストの9安打8失点KOに追い込まれた。

 予兆は、8月29日の阪神戦でもあった。味方の拙守が絡んだとはいえ、ウイニングショットをことごとくはじき返され、3回で7安打5失点降板。「直球に力が無かったのか、決めに行った球を打ち返された」。当日のコメントは示唆に富む。

 7月25日以来、今季2度目の登録抹消。箇所は不明ながら、同じコンディション不良が理由だった。ただ、前回は1軍に同行しながら戦列復帰を目指したが、今回は3軍で調整する方針。松原トレーナーは「病院での状況確認は当然行う」としており、長期離脱の懸念は拭えない。

 「こうなるとは予想もしていなかった。2人が離脱して厳しい状況だけど、こうなった以上は居るメンバーでやるしかない」

 開幕7連敗のK・ジョンソンが4日に登録を外れたばかり。左右の両輪を相次いで欠く非常事態に直面し、佐々岡監督の表情には苦悩がにじむ。ましてやDeNAとの3試合は投壊がそのまま勝敗に直結。状況は悪化し、好転の材料に乏しい。

 大瀬良は前日5日の試合後、「自分の投球ができるように、自分を見つめ直してまた頑張ります」と殊勝にコメントした。予断を許さない状況ながら、早期の完治と戦列復帰を信じて待ちたい。(江尾 卓也)

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2020年9月7日のニュース