作新学院 43日ぶり3年生32人再スタート 栃木の代替大会開催へ小針監督「この期間を大切に」

[ 2020年5月24日 05:30 ]

練習前、3年生を集めてミーティングを行う作新学院・小針監督。手前は2年生部員がランニング(撮影・村上 大輔)
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 昨夏の全国高校野球選手権代表で、16年夏など春夏計3度の全国制覇を誇る作新学院(栃木)が23日、同校で練習を再開した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月11日から練習を自粛しており、43日ぶりにグラウンドで白球を追った。主なメニューは3年生部員32人のみで実施。今夏の甲子園が中止となったショックを押し隠しつつ、各地でチームが再始動している。

 そぼ降る雨が上がると、作新学院の3年生部員32人が中堅付近に集まり、腰を下ろした。学校側に許可を得て再開された練習は、午前10時の小針崇宏監督(36)の青空ミーティングから始まった。

 「この期間を大切にしてほしい」――。小針監督は約30分間、最上級生に語りかけた。栃木代表として10年連続の「夏」は途切れたが、目標を失ったナインに新たな道しるべを示すことが重要。「甲子園という目標へ向かって頑張ってきたことを再び見つめ直すとともに、野球をしてきた意味をかみしめ、最後まで続けてほしい」との思いを伝えた。

 輪が解けると、鈴木蓮主将を先頭にグラウンドへ散った。高校侍ジャパンU18代表で今秋のドラフト候補・横山陽樹捕手の姿もある。キャッチボールを経て、投内連係を開始。フライ捕球でシートノックを締めくくった。その後はフリー打撃。この間、2年生は主にポール間のランニングで汗を流し、体のできていない1年生はグラウンド外から先輩の練習を見学した。3年生だけの濃密な2時間だった。

 栃木県は緊急事態宣言が今月14日に解除され、作新学院もあす25日から分散登校が始まる。同県高野連は3年生全員のベンチ入り、やむを得ず短期間開催の場合は1回戦だけ、7イニング制導入も視野に入れて独自の代替大会を模索している。小針監督は「うちは県の方針に従います」と話した。

 甲子園というゴールがない以上、代替大会は優劣をつけるものではない。ある県高野連の関係者は「3年生の一つの集大成にしてほしい」と訴える。47都道府県の高野連関係者は休日返上で知恵を振り絞り、高校で野球に一区切りをつける部員にも、今後の人生に役立てる場を用意しようとしている。

 作新学院だけではない。全国の指導者と3年生は互いの思いをぶつけ合いながら、最後の夏に向かう。(伊藤 幸男)

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