阪神 高橋聡引退会見「決めたら本当に楽になりました」

[ 2019年9月26日 05:30 ]

会見後、福留(右)から花束を受け取った高橋聡
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 中継ぎ一筋18年の長旅に終わりを告げた。阪神・高橋聡文投手(36)が25日に西宮市内で引退会見し、スッキリした表情で心境を語った。

 「自分ではすごくやりたくて。でも、この時期になって客観的に考えると厳しいし、良くなる要素も少なくなってきたなと。“辞める”と自分で言うのが怖かった、じゃないけど、30年間ずっとやっているのが当たり前だったんで。決めたら本当に楽になりました」

 中継ぎのみの531試合。ドラフト8位指名で、体格に恵まれたわけでもない。派手さはなくても中日時代は落合監督、阪神では金本監督というレジェンドから絶大な信頼を寄せられた。投げっぷりの良さに定評があるが、野球頭脳、勝負勘の鋭さも抜群だった。

 「チームを代表する左打者を抑えることだけを考えて18年間やってきた。阪神だったら金本さんとの対戦、巨人なら阿部さんだったり。周りからは“ただの1球”に見えるかもしれないけど、本当にすごく考えて投げいた一球一球でした」

 会見場には中日時代からの先輩・福留が休日返上で花束を渡しに来てくれた。「来る時に一緒になって“すごいな、休み返上で練習されるんだ”と思っていたけど、こんなサプライズになるとは」。今後は未定。1球でファンを魅了してきた仕事人は「何か誰かを喜ばせたり、笑顔になってくれるような仕事をやりたいなと思います」と爽やかに笑った。(山添 晴治)

 ≪福留 休日にもかかわらず粋なサプライズ演出≫中日入団は3年後輩で、16年から再び同じユニホームを着ることになった高橋聡を、福留が粋なサプライズ演出でねぎらった。引退会見終了後、休日にもかかわらず背番号8のユニホーム姿に花束を持って会見場に登場。笑顔のツーショットで写真に納まった。

 「そんなに体は大きくないけど、この年齢までやった。中日の時から凄い投手だしね。やっぱり寂しさはあるけど、本人が決めること。まずは“お疲れさま”と言いたい」

 若手時代から全身を目いっぱい使って投げる強気の投球を高評価してきた。その反動で相次ぐケガに苦しんだことも知っているだけに「体もボロボロだと思うし。しっかり体のケアをしてから、次のステップに進んでくれたら」と思いやった。

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2019年9月26日のニュース