金本監督采配ズバッ代打！代打！原口つないで高山技ありＶ打

交流戦   阪神２―１楽天 （ 2018年6月16日    楽天生命パーク ）

＜楽・神＞選手交代を告げる金本監督（撮影・大森　寛明）
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　ぐらつき始めた楽天・則本を「執念」の代打攻勢が飲み込んだ。同点二塁打の中谷を二塁に置き、阪神・金本監督は１打席目に中前打していた梅野の代打に迷わず原口を起用。ここまで一度も連打がない状況で送り出された原口が、重圧をはねのけた。

　「一番プレッシャーがかかるところで（中谷）将大が打ってくれたので。そういう（なんとかしたい）気持ちでいきました」

　３ボール１ストライクから真ん中よりに入ってきた１５１キロ直球をコンパクトに振り抜き三遊間を破る左前打。一、三塁と好機拡大すると、続く植田の代打高山が初球のフォークを左前へ。外角へ逃げていく軌道を巧みなバットコントロールで合わせ、見事な殊勲打とした。普段から「練習でいろいろなことを意識して、試合では考え過ぎず、来た球に反応できるように」と話す高山の技術と得点圏打率・３９１（２３打数９安打）の勝負強さが、則本を仕留めた。

　金本監督就任１年目の１６年、チームスローガン「超変革」の象徴とされた２人が途中出場ながら意地を見せ、則本から２点を奪ったのは通算４試合目で初めて。立て続けの代打起用で最後の最後に攻略に成功した金本監督も、執念を見せた若虎を絶賛した。

　「前半は則本が良くて、なかなかバントで送っても、得点を取れませんでしたけど、最後でね。３人（中谷、原口、高山）が得点圏でババッと打ってくれて。本当、見事でしたね。本当に大事な場面でね」

　大量得点が望めないことを想定し計５回あった走者一塁では、いずれも送りバントを指示。１点への執着心と、土壇場で見せた決断力。最後に采配が得点に結び付く、価値ある１勝となった。（巻木　周平）