ラミDeNAかかってコイ!新井「相手は相手。関係ない」

[ 2016年10月11日 05:55 ]

照明の光を浴びながら黙々とティーを叩く新井
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 標的は決まった。セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)は10日にファーストステージ第3戦が行われ、3位・DeNAが2位・巨人を2勝1敗で下してファイナルステージ進出を決めた。明日12日の第1戦(マツダ)に向け、ナイター練習に臨んだ赤ヘル戦士は泰然自若。緒方孝市監督(47)が、新井貴浩内野手(39)が「自分たちの野球をやるだけ」と声を揃え、打倒を誓った。

 落ち着き払っていた。本拠地で2日連続、午後5時にスタートしたナイター練習。そのインターバルで、CSファイナルSの対戦相手がDeNAに決まったことを振られると、新井はよどみない口調で決意を披露した。

 「DeNAは初めてのCSで勢いに乗っていると思う。でも、相手は相手。関係ない。シーズン中に自分たちがやってきた野球を、ファイナルSでもやるだけなので」

 89勝52敗2分。今季は2位・巨人に17・5差、3位・DeNAには19・5差をつける、圧倒的な強さでリーグの頂点に立った。その快進撃を支えたのは、つなぎの野球。ベテランの言葉には“それを実践すれば勝てる”という、揺るぎない自信がにじみ出ていた。

 「受け身に回っていたら短気決戦はアッという間に終わる。(1勝の)アドバンテージ関係なしに、初戦からガッと入っていけるようにしたい」

 自身は阪神時代の08、10、13、14年にCSを経験。14年の日本シリーズは直前の腰痛発症で欠場したものの、ファイナルSの舞台にも立った。成績は通算11試合で打率・200。そうした苦い経験があるからこそ、初の本拠地開催を迎える古巣・広島での決戦に懸ける思いは強い。

 ファイナルS第1戦が2日後に迫り、この日は午後9時前までみっちり最終調整に汗を流した。1死満塁の想定で臨んだシート打撃では、江草からきっちり右前打。1死一塁の状況でも、中田から四球を選んだ。「状態は問題ないよ」。39歳の声には張りがあった。

 緒方監督の反応もレギュラーシーズンと何ら変化はない。「自分たちの野球をいかにやるか」。まさに泰然自若。その上で「ホームで試合をやるわけだから、シーズン以上の大きな声援をもらえると思う。それを力に変えて、チーム一丸で戦いたいね」と強調した。

 8日に決起集会を開き、決戦ムードは高まってきた。「チームのまとまりは申し分ないでしょ。早くやりたいと、皆が思っているんじゃないかな」と新井。レギュラーシーズンで圧勝した強さを再び誇示してこそ、セ界の王者は王者たり得る。(江尾 卓也)

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2016年10月11日のニュース