DeNA三浦24年連続安打 最年長42歳が世界新、マダックス超え

[ 2016年7月12日 05:30 ]

<D・中>2回2死一塁から中前打を放つ三浦

セ・リーグ DeNA3―13中日

(7月11日 横浜)
 4回2死満塁のピンチを切り抜けたDeNA・三浦に、満員御礼2万8080人の観衆から拍手が湧き起こった。プロ25年目の「開幕戦」は、4回を投げ11安打6失点。

 黒星を喫し「期待に応えられず悔しいし、申し訳ない」と唇をかんだが、ファンは「ハマの番長」に温かい声援を送った。

 初回が全てだった。「多少緊張はあった。ボールがうわずってコントロールできなかった」といきなり連打で先制を許す。3点を失い、なおも1死一、二塁。エルナンデスには浮いたシュートを左中間に運ばれ、3ランを被弾した。5連打を含む7安打で6失点。あまりに重い失点だった。

 42歳の現役最年長投手でありながら、投手コーチを兼務する。春季キャンプの2月中旬。午前の練習を欠席したことがあった。「大したことはない」。単なる疲労の蓄積と話したが、実は前夜は背中の激痛で一睡もできなかった。しかし、病院に向かい、午後には練習場に姿を現した。脂汗をかきながら若手にノックを打った。投手コーチとしての責任が三浦を突き動かした。

 ラミレス監督の要請で今季から全試合、チームに同行。自身が2軍戦で登板する時は、遠征先から向かった。確実に負担は増えた。それでも「若いやつに刺激を受ける」と闘争心は衰えていない。若手の台頭で今季は初登板が7月にずれ込んだ。「コーチとしてうれしい」。でも、こうも言った。「選手としては悔しいよ。それがなくなったら辞める」と――。

 2回以降は粘りの投球で無失点。歴代単独トップとなる24年連続勝利はお預けとなったが、バットでは2回の今季初打席で24年連続安打を左前に放った。「これで終わりじゃない。この悔しさを次に生かす」。そう言って前を向いた。 (中村 文香)

 ≪マダックス超えた≫球界最年長、42歳の三浦(D)が今季初登板。プロ実働年数を歴代6位タイ、投手では工藤(西)と山本昌(中)の29年に次ぐ25年とした。また、打撃では2回の初打席で安打。93年からの連続シーズン安打を歴代4位タイ、投手では自身の持つ最多記録を24年に更新した。なお大リーグの投手では、86~08年マダックス(カブスなど)の23年連続安打が最長。

続きを表示

この記事のフォト

2016年7月12日のニュース