【山梨】“怪物1年”東海大甲府・小野寺1回2Kデビュー 40校から勧誘

[ 2016年7月12日 05:30 ]

<東海大甲府・農林>上々デビューだ!6回に3番手として登板し、3者凡退に抑える東海大甲府の1年生右腕・小野寺

第98回全国高校野球選手権山梨大会2回戦 東海大甲府11―1山梨農林

(7月11日 山日YBS)
 第98回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の地方大会は11日、23大会で187試合が行われた。山梨大会では、東海大甲府が11―1で山梨農林に6回コールド勝ち。最速143キロを誇る1年生の小野寺瑞生投手が投げては1回無失点、打っても適時打のデビューを飾った。東東京大会では、タレントの中山秀征(48)の長男、青山学院のエース中山翔貴投手(3年)が7回2失点と好投し8―2で都三商に快勝。12日は30大会で293試合が行われる。

 堂々としたマウンドさばきだった。6回、1年生右腕・小野寺が3番手で登板。先頭打者を二ゴロに打ち取ると、そこから2者連続三振。3者凡退に仕留め、駆け足でベンチに戻った。

 「一緒に戦ってくれる先輩がいる。三振を取ってリズムに乗れた」

 東京・糀谷中時代には今秋ドラフトの目玉、創価大・田中正義を出した川崎中央シニアに所属。侍ジャパンU15日本代表にも選出され、40校近い高校から誘いを受けた逸材だ。1メートル84、95キロと1年生らしからぬ体格から、最速143キロを誇る。今年2月にはテレビ朝日系「ビートたけしのスポーツ大将」で阪神の福留と対決。中越え打を浴びたが、日米通算2000安打を達成した強打者から、お墨付きをもらった逸話も残る。

 「入部当初は直球に切れがなかった」と下半身を中心にトレーニングした。この日、先発して4回無失点だったエース・菊地が「自分が1年の時より全然いい」と言えば、村中秀人監督も「1年時の菊地より体格がいいんじゃないか」と目を細めた。打っては6回1死満塁から左前適時打。投打で存在感を発揮した。

 同じく1年生左腕の渡部は2番手で登板し1回2安打1失点。「浮いた球が多かった」と反省したが、指揮官は「経験させることができたからまずまず」と評価した。小野寺が「あの変化球を盗みたい」と話すなど、変化球の切れは一級品。渡部は「いずれは成長して(小野寺と)甲府の二枚看板になりたい」と熱く語った。

 打線は13安打で11得点を奪うなど猛打は健在。甲子園を経験した菊地、松葉両右腕に、頼れる1年生コンビも控える。3連覇へ向け、歩みは止まらない。 (畑 大地)

 ◆小野寺 瑞生(おのでら・みずき)2000年(平12)7月30日、山口県生まれの15歳。小2から野球を始め、糀谷中では川崎中央シニア所属。日本代表入りし、U15アジアチャレンジマッチに出場。昨年3月のベイスターズカップでは2打席連続本塁打を記録。1メートル84、95キロ。右投げ右打ち。

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