【それぞれの夏】「甘くない」夏初陣も…元ロッテ桃井監督の挑戦は続く

[ 2016年7月12日 07:40 ]

<長野俊英・丸子修学館>試合終了後、観客席に向かって頭を下げる長野俊英・桃井監督

第98回全国高校野球選手権長野大会1回戦 長野俊英0―8丸子修学館

(7月11日)
 長野俊英は11日の1回戦で夏春合わせて甲子園11度出場の古豪・丸子修学館と対戦し、0―8で8回コールド負け。昨年11月に就任した元ロッテ・桃井進監督(56)にとって夏の初陣となったこの試合は“丸子実の同期対決”でもあった。「何とか勝ちたいという思いがあったが、現実は甘くない。レベルの差があった」と受け止めた。

 強肩強打の捕手として鳴らし、丸子実(現丸子修学館)、都市対抗に2度出場した電電信越(現信越クラブ)を経て80年にドラフト4位でロッテ入り。88年の引退後は、パ・リーグ審判を01年まで務めた。昨年3月に元プロ関係者のための研修制度を利用して学生野球資格を回復し、夏は県2回戦が最高成績の長野俊英の監督に就任した。

 丸子修学館を率いるのは、77年センバツにともに出場した同期生の柳沢博美監督(56)。中盤までは競り合ったものの、5回2死満塁の絶好機を生かせず完封負けを喫した。「打つ方で力んでいた。采配を振るう場所がなかった。でも、早い回でつかまらないか心配していたが、よくここまでやってくれた」「春から成長した選手たちを褒めてあげたい」。

 組み合わせが決まる前の6月11日に練習試合をしていたそうで、結果は0―10、0―1。「うまく分析されちゃったかな。これからは、むやみに他地区の学校と練習試合をしちゃダメだね」と、冗談を飛ばした。

 まだ体ができていない選手が多かったため、就任当初は体作りから始めた。「135キロのストレートを平気で弾き返せる体を作りたい。まずは常に県大会を目指せるチームにして、もっと上を目指していく」。同期対決となった初めての夏が終わり、ボルテージはますます上がるばかりだ。

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2016年7月12日のニュース