花咲徳栄 4年ぶりの夏切符!最後も必勝“右左リレー”

[ 2015年7月29日 05:30 ]

<白岡・花咲徳栄>4年ぶり3回目の甲子園出場を決め、歓喜の輪をつくる花咲徳栄ナイン

第97回全国高校野球選手権埼玉大会決勝 花咲徳栄5―2白岡

(7月28日 県営大宮)
 第97回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は28日、15大会で25試合が行われた。埼玉大会決勝では花咲徳栄がノーシードから勝ち上がった白岡を5―2で破り、4年ぶり3度目の優勝を飾った。29日は6大会8試合があり、静岡など4大会で決勝が行われる。

 腹を決めた。5―2の9回2死満塁。花咲徳栄は一発出れば逆転の大ピンチで、左腕・高橋がリリーフした。「最後は真っすぐしかない」。2―2からの直球を外角高めに決めて見逃し三振。白岡の粘りを2年生ストッパーが力でねじ伏せた。

 「向こうが凄い勢いだったのでこっちも負けないぞと。いいところに決まってくれた。ホッとしています」

 3年生右腕・鎌倉と2年生左腕・高橋の必勝継投で7試合を勝ち抜いた。この日は鎌倉が8回まで1失点。だが、9回に4安打などで1点を返されるなど猛反撃されマウンドへ。「抑えに三振は必要」。7試合、16回2/3を投げて奪った24個目の三振で4年ぶり3度目の甲子園行きを決めた。2回には同点打を放った鎌倉も「最後はおいしいところを持っていかれたかな」と冗談めかした。

 昨冬、開花のヒントを岩井隆監督から受けた。授業の合間に職員室に呼ばれ、阪神・能見の映像を繰り返し見た。軸足に体重を乗せてから投げるフォームを徹底。最速137キロが143キロに上昇した。「本当に怖くて苦しい試合でした。最後は信じて祈っていた」と二枚看板に成長した左腕に指揮官は目を細めた。

 昨夏は埼玉大会開幕戦で初戦敗退の屈辱。「負ける時はこうなるのかとビックリした」と当時はスタンドで絶句した高橋。384日後に歓喜の輪の中心に立ち「甲子園でも鎌倉さんと2人で投げきりたい」と最高の笑顔を見せた。(春川 英樹)

 ◆花咲徳栄(埼玉)1982年創立。女子硬式野球、ボクシングも盛ん。

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