大阪桐蔭　４連覇夢散…打線沈黙２得点、追い上げ及ばず

＜大阪桐蔭・大阪偕星学園＞敗退に涙する大阪桐蔭ナイン

第９７回全国高校野球選手権大阪大会準々決勝 大阪桐蔭２―３大阪偕星学園

（7月28日 舞洲）
　大阪大会は２８日に準々決勝４試合があり、史上初の４連覇を目指した大阪桐蔭が大阪偕星学園に２―３で敗れ、夏の甲子園連覇の夢も散った。

　大会史上初の４連覇の夢は粉々に砕け散った。春の決勝では１―５で退けた大阪偕星学園に追い上げ及ばず、１点差で敗れた。プロ注目左腕・光田の前に７安打２得点と沈黙。夏の甲子園連覇の野望もついえた大阪桐蔭・西谷浩一監督は「こういう試合を何とか勝たないと。最後まで意地を見せてくれましたが、勝ちに導けず、申し訳ない」と唇を固く結んだ。

　初回から後手に回った。先発左腕の田中は先頭打者の姫野に初球を中前へ運ばれた。犠打で二塁へ進まれ、続く西岡に中前適時打を許した。わずか４球で失点。田端、岸にも連打を浴び、失点を重ねた。「ストライクを取りにいった球を打たれた」（田中）。２回には姫野に一発も浴びた。３回以降は立ち直っただけに、悔やまれる序盤の出来だった。

　主将の福田はベンチ裏の通路で両膝をつき、嗚咽をもらしながら泣いた。「こういう結果になって悔しいですが、自分たちの力不足。相手が上でした。４連覇できなかった悔しさを次に生かしたい」。父兄への挨拶でもまだ涙は止まらなかった。プロ注目の青柳も４打数無安打２三振。「死にものぐるいできた相手の気持ちを僕らは上回ることができなかった」と責任を背負った。

　参加１８０校で全国屈指の激戦区。初戦の２回戦で宿敵・履正社を破りながら大阪を勝ち抜く難しさを再認識させられた。「相手は夏の大阪で“打倒・桐蔭”を掲げているのがヒシヒシと伝わってきた。春よりさらにしぶといイメージでした。（大阪を勝ち抜く）難しさを痛感しました」。百戦錬磨の指揮官でさえうめいた敗戦。１４年春から続いた府内連勝は３４で止まった。（吉仲　博幸）