マエケン完投で球団4000勝!大混セ最下位でも首位と3・5差

[ 2015年6月20日 06:45 ]

<D・広>球団通算4000勝のウイニングボールを緒方監督(左)に渡す前田健

セ・リーグ 広島3-1DeNA

(6月19日 横浜)
 メモリアルを飾ったのは“持ってる”エースだ。広島・前田健が今季初の完投勝利で5勝目。球団に通算4000個目の勝利をもたらした。

 「1勝目から積み上げてきたものがある。創設からのファンもいる。勝つことができて、チームに貢献できてうれしい」

 最速152キロの直球、切れのあるスライダーを軸に力強い投球。2点リードの8回は1死一、二塁でDeNAの上位打線を迎えたが、荒波を見逃し三振、梶谷を二ゴロに斬った。小雨の降る悪条件下で「うまく自分をコントロールできた」と自画自賛。5安打1失点で、昨年8月から続いたビジター球場での自身連敗を「7」で止めた。

 「なぜか、こういうチャンスでよく回ってくるんです」。旧広島市民球場最後の勝利となった08年9月28日のヤクルト戦。そして、マツダスタジアム初勝利の09年4月11日の中日戦。ともに勝利投手は背番号18だった。「そういう良いプレッシャーを力に変えてマウンドに上がった」。舞台が大きくなればなるほど力を発揮するのは、エースの矜持(きょうじ)。今季過去3度の完投時は全て負け投手だったが、4度目は報われた。

 緒方監督は節目の勝利を喜びながらも「目の前の一試合一試合を戦っているし、まだ最下位のチーム」と表情を引き締めた。確かに最下位。しかし、敗れた首位・巨人とは3・5ゲーム差しかない。一気浮上への勢いをエースがつけた。

 ▼広島・松田元オーナー(4000勝に)歴代の監督、選手が、こつこつと積み重ねてきた数字。見守ってくださったファンの皆さんに感謝いたします。

 ≪11年ぶり≫セ・リーグは首位の巨人から最下位の広島まで3・5ゲーム差に縮まった。6月4日時点では8・5ゲーム差あったのが約2週間で5ゲームも縮まった。6月以降のセで1~6位が3・5ゲーム差以内は04年6月1日に首位中日から最下位ヤクルトまで3・5ゲーム差となって以来11年ぶり。

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