これが春の王者の底力!興南「色気出さずに」大逆転

[ 2010年8月20日 13:28 ]

報徳学園―興南 7回表興南1死二塁、同点の三塁打を放ち、雄たけびをあげる我如古

 【興南6―5報徳学園】初球を狙っていた。報徳の投手が左腕大西から1年生右腕田村に交代したその1球目のストレートを興南の4番真栄平がたたき、中前打。同点打を放った三塁走者の我如古が小躍りして生還。5点差を跳ね返した春の王者の底力を見せ付けた。

 エース島袋が2回までに5失点という想定外の展開でも焦りはなかった。我喜屋監督は「回はまだいっぱいある。色気出して大きいの狙わずにいけ」とだけ指示。大西のスライダーを攻めあぐねていたが、打線が3巡目に入るとバットの芯でとらえ始めて追い上げると、7回に1番からの打順で一気に逆転した。
 同点打を含む4安打を放った我如古は「ベンチに焦りはなかった」と自分たちの力量を信じ、慌てず騒がず冷静に攻撃し、最後は流れを引き込んで逃げ切った。
 自身が主将として出場した42年前の4強を越えて、決勝に進出した我喜屋監督は「監督が彼らに教わることが多い。勇気をもらっている」と、また一段とたくましくなったチームに目を細めていた。

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2010年8月20日のニュース