粘り腰際立った成瀬 連打許さず1失点

[ 2010年8月20日 22:44 ]

 【ロッテ3―1オリックス】「調子が良くなくて、苦しかったですよ」とロッテの成瀬は言う。ただ、粘り腰が際立っていた。八回途中まで連打を一度も許さずに1失点。丁寧に、丁寧に一球を積み重ね、2年連続3度目の2けた勝利をつかんだ。

 この日は直球が走らず、チェンジアップをこれでもかと続けた。成瀬の投げ方は「抜く」ではなく「切る」。体への負担は大きくなるが、この組み立て変更が粘りの投球に結び付いた。普段ならゴロを狙うが、「併殺以外の場面はアウトになれば良い」と割り切った。
 飛球アウトは10個。名物の風が2、3メートルと弱かったのも頭に入れた、頭脳的な投球だった。最後はばてたが、「何とか粘れたかな」と満足感も漂う。これで成績は10勝10敗。貯金なしの物足りなさは、自身が一番分かっている。「先に10敗してしまったので、これからは負けない。残りは全部勝ちます」。上位争いするチームには頼もしい、主戦の自覚だ。

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2010年8月20日のニュース