戦力外だった楽天の右腕は「しびれる場面」で大活躍

[ 2008年7月9日 07:27 ]

6日の西武戦、9回1死から登板した川岸はプロ初セーブをあげた

 挫折を乗り越えた男が新天地で働き場をつかみ取った。楽天の川岸強投手(28)は7日現在で24試合に登板し、防御率1・14の好成績。身長174センチとやや小柄ながら、横手から気持ちの乗った球を投げ込む右腕が、勝ちパターンの継投の中で重要な役割を担うようになった。

 2004年に中日へ入団したものの、3年で戦力外となった。06年は左足首のねんざに腰痛と故障が続き、1軍登板なし。投球を再開したときは、直球が130キロに満たなかったという。トライアウトを受け、楽天で再起を期すことになった。
 移籍1年目はひじ痛にも悩まされ不完全燃焼だったが、今季は心身共に充実した状態にある。筋力トレーニングの成果で故障の不安がなくなり、コンスタントに140キロ台が出るようになった。さらに、9月に誕生する予定の第1子の存在が大きな支えとなっている。「打たれたらどうしようというマイナス思考がなくなった」。父親になる責任感から、精神的に一回り大きくなった。
 5月17日の西武戦では、延長10回途中から2回1/3を完ぺきに抑えてサヨナラ勝ちを呼び込み、3年ぶりの勝ち投手。6月8日には古巣の中日から白星を挙げ、7月6日の西武戦ではプロ初セーブをマークした。「中日の2軍にいたころから“チャンスさえあればできるんだ”と思っていた」という言葉を実証した。
 抑えの座に興味を示す一方「ピンチで出る中継ぎの方が向いているかも」とも。「しびれる場面で投げたい」という闘争心が投球を支えている。球団初のクライマックスシリーズ進出を目指す楽天。シーズンが佳境を迎えるにつれ、そんな場面での登板はますます多くなるに違いない。

 ◆川岸 強(かわぎし・つよし)神奈川・桐蔭学園高から駒大、トヨタ自動車を経て04年にドラフト7巡目で中日入団。06年オフに戦力外となり、トライアウトを経て楽天入り。身長174センチ、体重74キロ、28歳。神奈川県出身。

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