「ふてほど」最終回　Creepy　Nutsサプライズ出演「MAX笑顔でラップ」Rー指定は生徒に感謝

金曜ドラマ「不適切にもほどがある！」最終回（第10話）。主題歌「二度寝」を担当、本編にも事前告知なしのサプライズ出演を果たした「Creepy　Nuts」のRー指定（左）とDJ松永（C）TBS
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　俳優の阿部サダヲ（53）が主演を務め、1月クール最大の話題作となったTBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある！」（金曜後10・00）は29日、15分拡大で最終回（第10話）を迎え、完結した。主題歌「二度寝」を担当した人気ヒップホップユニット「Creepy　Nuts」のRー指定（32）とDJ松永（33）が事前告知なしのサプライズゲスト出演を果たし、令和から昭和にタイムスリップした大学生役で主題歌も披露。SNS上には驚きの声など相次ぎ、オンエア終了後（30日午前0時）には「Creepy　Nuts」が「X（旧ツイッター）」の世界トレンド9位に入るなど、大反響を呼んだ。

　＜※以下、ネタバレ有＞

　宮藤官九郎氏がオリジナル脚本を手掛けたヒューマンコメディー。「池袋ウエストゲートパーク」「木更津キャッツアイ」の宮藤氏＆阿部＆磯山晶プロデューサーが「タイガー＆ドラゴン」以来19年ぶりにタッグを組んだ。主人公は1986年（昭和61年）から2024年（令和6年）にタイムスリップしてしまった“昭和のダメおやじ”体育教師の小川市郎。彼の“不適切”な言動がコンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるヒントを与えた。

　毎回、昭和と令和のギャップなどを小ネタにして爆笑を誘いながら、「多様性」「働き方改革」「セクハラ」「既読スルー」「ルッキズム」「不倫」「分類」、そして最終回は「寛容」と社会的なテーマをミュージカルシーンに昇華。コンプライアンス社会に一石を投じる宮藤氏の意欲的な筆が冴え渡り、インターネット上で大きな話題を集めた。

　最終回は「アップデートしなきゃダメですか？」。タイムマシンの運行は残り1往復分。犬島渚（仲里依紗）を連れ、小川市郎（阿部サダヲ）は令和に別れを告げ、ついに昭和に帰った。ハラスメント休職中の渚は、小川純子（河合優実）と再会。元気を取り戻し、向坂キヨシ（坂元愛登）とともに令和に戻った。

　Rー指定とDJ松永が演じたのは、タイムマシンを開発した井上昌和（三宅弘城）が教授を務める首都工業大学の学生。市郎と渚の行きのタイムマシンに密かに同乗し、昭和に降り立った。

　しかし、渚とキヨシの帰りのタイムマシンに乗り損ね、買い込んだ昭和のお土産を落とした。

　87年3月、葛飾区立第六中学校3年B組。卒業式後の謝恩会。教頭になった市郎は生徒にメッセージを送った。

　「安心しろ、おまえらの未来は面白えから」「そんな時代でも、大人は子どもに『こんな時代に生まれて可哀想だな』って言うんだよ。そんな大人の話は聞かなくて結構！代わりに今日は特別に、おまえらにな、遠い遠い未来の音楽聴かせてやるから。お願いします！」

　教室に入ってきたのは、昭和に取り残された大学生2人。マイクとターンテーブル。主題歌「二度寝」の実演ーー。聴いたこともない音楽に最初は戸惑う生徒だったが、思い思いにノリ始めた。

　贅沢な生パフォーマンス。SNS上には「まさかのCreepy　Nutsライブw」「ご本人歌唱、熱すぎて泣いちゃったわ！最高」「主題歌の歌詞がドンズバすぎて震えた」「Creepy　Nutsが2つの時代をつなぐというのも面白い」「Creepy　Nuts放ったらかしなの、オモロイwタイムトンネルで帰れるといいなw」などの声が続出。視聴者を興奮の渦に巻き込んだ。

　阿部も「どれくらいドラマの内容を聞いたら、こんな曲が書けるんでしょうか？オレよりこのドラマのこと分かってるんじゃないかって思えるほどの『歌詞』。いや、昭和のおじさん『リリック』って言っちゃう！初めて言っちゃう！カッコいい！オトナほろ苦ラップ。最高です！」とコメントしたほどの歌詞。第6話「昔話しちゃダメですか？」（3月1日）を視聴した後だと、その意味がより鮮明になった。

　両A面「BlingーBangーBangーBorn」も大ヒット中の2人がフィナーレに花を添えた。