広島・新井監督「いい悩み」 黒原、アドゥワ、森、玉村が残り1枠の先発ローテ争い 次回が最終テス投

[ 2024年3月7日 05:45 ]

広島・新井監督
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 広島は6日、マツダスタジアムで全体練習を再開した。新井貴浩監督(47)は、開幕先発ローテーションの残り1枠について言及し、候補投手たちにとっては次回登板が実質的な“最終テスト”であることを示唆。黒原、アドゥワら4投手が、最後の1枠を懸けたラストサバイバルに臨む。

 開幕まで、残すところ3週間あまり。先発ローテーション争いも佳境を迎える。新井監督は残る1枠を巡る争いについて、決定時期が間近に迫っていることを明かした。

 「この日というのは言えないけど、もう少し見て。時期的にも投げられる枠がだんだん狭まってくるし、ここからローテーションに入る投手がイニングを伸ばす形になる。(候補の投手に)イニングも与えられなくなってくるので…」

 今春キャンプから若手投手たちが演じてきたチーム内競争に指揮官は「みんな、いいアピールをしてくれている。こちらとしてはいい悩み」と目を細め、「それ(開幕1軍)がすべてではないよと。シーズン143試合は長丁場だから」と開幕ローテーション入りがゴールでないことも強調した。ただ、現実から目を背けるわけにもいかない。開幕ローテは、わずか6枠。いくら頑張っても、結果を伴わない投手を起用することはできない。

 現状、すでに開幕投手に内定している九里を筆頭に床田、森下、ハッチ、大瀬良の5投手はローテ入りが決定的となっている。残るはすでに1枠。その6人目の席を争うのは黒原、アドゥワ、森、玉村…。候補投手にとっては、次回登板が試金石の機会となる。

 候補の一人、3年目左腕の黒原は今春の練習試合、オープン戦3試合で計10回無失点とアピールを続ける。直近は2試合連続救援登板も、次回はオープン戦で先発する予定。左腕は「結果を出すしかないと思うので、周りに負けないようにやっていきたい」と言葉に力を込めた。アドゥワも今季、救援から先発に挑戦しており、今春オープン戦は2試合で計6回3失点。次回は9日の中日戦(マツダ)に先発する見込みとなっており「球種を満遍なく使い、(回の)先頭打者を出さないようにやっていきたい」と意気込んだ。

 また玉村はこの日の春季教育リーグ・くふうハヤテ戦に先発して4回2/3を1失点。森はきょう7日の同戦に先発予定で、ともに次回登板が正念場となる。

 昨季は2軍調整を続けてきた玉村がオープン戦最終戦で“一発快投”し、逆転での開幕ローテ入りを果たした。今季はどんな決着が待っているのか。4投手の争いから、目が離せない。 (長谷川 凡記)

 《9日の中日戦で新人起用へ》
 新井監督は9日の中日戦(マツダ)で行われる新入団選手の紹介に合わせ、新人を同戦に起用する意向を示した。「お披露目だけじゃなしに、実際そういう(出場の)場をつくりたい」。育成1位・杉田(日大国際関係学部)や同2位・佐藤(静岡大)のほか、1日に育成契約を結んだラミレス、ロベルトの両外国人も出場が見込まれる。調整が遅れているドラフト1位・常広(青学大)、腰痛で別メニュー調整中の同4位・仲田(沖縄尚学)は出場しない予定。指揮官は「“ここで野球をやるんだ”と目標にしてくれたら」と願った。

 《益田は救援へ再転向》今春キャンプから先発に挑戦していた益田が救援に再転向することになった。新井監督が「先発とブルペン両にらみで調整してきたけど、ブルペンで行くぞと伝えた。理由として、先発が早めに降板する形になったらロングリリーフもできる。四球で崩れる心配もない」と説明した。2月23日の中日とのオープン戦では先発で3回無失点と好投。アピールを続けていたが、今後は救援で開幕1軍を目指す。新井監督から再転向を言い渡された右腕は「どのポジションでも変わらない。どこでも0で抑えることを続けていきたい」と前を向いた。

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