引退・杉谷拳士 通算777試合だけではない… “大将”中田との縁を感じる「288」

[ 2022年10月28日 19:25 ]

侍ジャパン・栗山監督から花束が贈られ涙する日本ハム・杉谷(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの杉谷拳士内野手(31)が28日、札幌市内の球団事務所で会見を行い、今季限りで現役引退することを表明した。

 記録より記憶の方が強い杉谷だが、記録でもしっかりと足跡を残した。最も代表的なのが19年5月23日楽天戦(札幌ドーム)での左右両打席本塁打だ。過去20人しかマークしていない珍しい記録で日本選手でマークしているのはわずか6人しかいない。通算16本塁打は日本選手の中では最少。少ない本数でも記憶と記録に残る一発(2発?)を放ったのはファンに愛された男の本領発揮といったところか。

 通算288安打は元チームメートの中田(巨)の通算本塁打数と同じだ。今季の巨人との交流戦で杉谷が打席に入る際に中田の登場曲を使用するなどいい関係にある2人。安打と本塁打は今後“大将”にイジられるネタとなるかもしれないが、数字に不思議な縁を感じる。

 守備ではバッテリー以外の7ポジションで1軍公式戦に出場した。今季の日本ハムで7ポジション経験者は杉谷と近藤(投手と二塁以外)しかいなかった。すべての位置で失策を記録しているのはご愛敬だが、右でも左でも打てて、内外野どこでも守れる杉谷は貴重なユーティリティープレーヤーだった。

 通算出場試合数はラッキーセブンが3つも並ぶ777試合。日本ハムでは歴代48位だがスイッチヒッターに限ると白井一幸1174試合に次ぐ2位。北海道移転後にプロ入りした選手の中では歴代8位の出場数だ。明るいキャラクターで誰からも愛された男・杉谷は幸運な数字を持って第2の人生のスタートを切る。

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