ヤクルト悪夢のサヨナラ負け…守護神・マクガフ1点リード守れず　最後は2年連続で吉田正に…

SMBC日本シリーズ2022第5戦   ヤクルト4―6オリックス （ 2022年10月27日    京セラD ）

＜オ・ヤ＞9回、吉田正にサヨナラ2ランを浴びたマクガフ（撮影・村上　大輔）
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　喜びを爆発させてダイヤモンドを一周するオリックス・吉田正を背に、ヤクルト・マクガフはうつむき加減で三塁ベンチへ戻った。痛恨のサヨナラ被弾。高津監督は「うーん…先頭のフォアボールが痛かったですね」と厳しい表情を浮かべた。

　1点リードで迎えた9回。絶対的な信頼を持って守護神を送り出した。しかし、マクガフは先頭の安達に四球を与え、福田の送りバントで1死二塁。続く西野の打球が右腕を襲った。グラブをはじいた打球を急いで握り、一塁へ投げたが悪送球。ファウルゾーンに転がる間に同点を許した。異様な盛り上がりとなった敵地で、2死一塁で吉田正に右翼席へ一発を浴びてしまった。

　先発の山下が5回3失点と踏ん張り、石山を挟んで7回から「今できる最善策」と清水に今季初めて2イニングを任せてこぎ着けた9回に起きたまさかの結末。昨年の第1戦でサヨナラ二塁打を浴びたのも吉田正。悪夢の再現となってしまった。

　2勝2敗1分けのタイに持ち込まれた。移動日を挟んで29日から神宮に戻って第6戦を迎える。「先は見えているので、全力で戦うのみですね。勝負しているので、勝つか負けるかは、やってみないと分からないけれど、全力で戦いたい」と指揮官。昨年は第2戦前に「僕は全く気にしてない。あなたに任せている」とマクガフに伝え、抑えから外さず頂点をつかんだ。今季もレギュラーシーズン中から最後を託してきた。変わらぬ信頼のもと、本拠地で仕切り直す。（青森　正宣）

　▽昨年の日本シリーズ第1戦　11月20日に京セラドームで開幕し、オリックスは山本、ヤクルトは奥川が先発。1―1の8回にヤクルトが4番・村上のシリーズ1号2ランで勝ち越し。一方、オリックスは1―3の9回にマクガフを攻めて無死満塁とすると2番・宗の2点中安打で追いつき、3番・吉田正の中越え二塁打でサヨナラ勝ちした。シリーズで最終回に2点差以上のビハインドを逆転したサヨナラ勝ちは71年ぶりだった。