日本ハム・ドラ2富士大・金村 大学で達成の完全試合再現へ「全てレベルアップする」

[ 2022年10月28日 06:00 ]

新球場が描かれたペナントを持つ(右から)大渕GM補佐兼スカウト部長、金村、白井スカウト
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 日本ハムからドラフト2位で指名された富士大・金村尚真投手(22)が27日、岩手・花巻市の同大で大渕隆GM補佐兼スカウト部長、担当の白井康勝スカウトからあいさつを受けた。北東北大学リーグでは3年春に完全試合を達成するなど通算25勝。緻密な制球力を武器とし、最速も150キロまで伸ばしてきた即戦力右腕が、プロの舞台でもパーフェクトを達成できる力をつけると誓った。

 沖縄出身の金村は高校は岡山、大学は岩手で鍛錬を積んできた。そして、次なる舞台は北海道。南国から北上するたびに腕を磨いてきた右腕は「どんどん北へ行っているので凄く楽しみ」と期待を膨らませつつ、「今から勝負が始まっている。気を抜かず、レベルアップしていきたい」と表情を引き締めた。

 プロの注目度を一気に高めたのが大学3年春のリーグ開幕戦。ノースアジア大戦で18奪三振の完全試合を達成し、1年春からチェックを続けた白井スカウトも衝撃的な投球を目の当たりにした。「ストレートの質、変化球、四隅に出し入れできるところは、うちの伊藤大海に似ている。テイクバックの小さいフォームは摂津(元ソフトバンク)に似ている」と同スカウト。4年秋も38回連続無失点を記録し、映像資料を目にした新庄監督は「いいピッチャーだね。ご縁があるといいね」と話したという。ドラフト2位指名の1番目、日本ハムは狙っていた“大魚”の交渉権を得る縁に恵まれた。

 完全試合といえば今季、ロッテ・佐々木朗が達成。その活躍を地元・岩手のニュースなどで目にする機会も多く、金村は「同じ岩手で頑張って、注目されている。自分も頑張って岩手の人たちに元気を与えられる選手になりたい」と刺激をたっぷり受けてきた。

 自身のプロでの完全試合については「今のままでは到底無理だと思う。全てレベルアップしなければ」と冷静だが、意欲はある。「そういうこともできるような選手になれば(目標とする)日本を代表する投手になれる。そういうところを目指して頑張りたい」。1年目の開幕1軍入りを最初のハードルとし、北の大地で飛躍する。

 ◇金村 尚真(かねむら・しょうま)2000年(平12)8月29日生まれ、沖縄県豊見城市出身の22歳。小3で野球を始め、豊見城中の時に侍ジャパンU15入り。岡山学芸館では3年夏の岡山大会決勝で西純矢(現阪神)のいる創志学園に敗れ、甲子園出場はならなかった。富士大では1年春のリーグ戦から登板して通算25勝。3、4年時に全日本大学選手権に出場した。1メートル76、83キロ。右投げ右打ち。

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2022年10月28日のニュース