オリックス・西野 劇勝呼んだ32歳の執念ヘッスラ 代打・安達の四球起点に「全員で勝つ」野球体現

[ 2022年10月28日 05:00 ]

SMBC日本シリーズ2022第5戦   オリックス6-4ヤクルト ( 2022年10月27日    京セラD )

<オ・ヤ>9回、西野は内野安打をヘッドスライディング(撮影・岡田 丈靖)
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 勝利に向けて、攻撃をつないだ。最後まで諦めない。1点を追う9回1死二塁で、オリックスの西野が執念を発揮した。本拠地で王手をかけることは許さない。新人の山下にも白星は渡さない。2球続けて低めに落ちる変化球を空振りした後、143キロ直球に食らいついた。

 マウンドと一塁の間へのボテボテのゴロ。送球と足との勝負。迷わず頭から突っ込む。焦ったマクガフの送球が乱れた。二塁走者の安達が一気に生還。土壇場での同点を呼び、サヨナラ勝利をお膳立てした。

 歓声とともに苦しかった闘いを思い出していた。昨年は故障が相次ぎ、出場はわずか18試合だけ。CS、日本シリーズにも縁がないまま終わっていた。危機感は強かった。紅林ら若手の台頭も背景にはあった。「世代交代とかは関係ない。結果を出して、試合に出る。活躍する。試合に勝つ。それだけです」と自分の力を信じてきた。同点打でシリーズ成績は11打数5安打。32歳の執念がサヨナラ劇につながった。

 9回は代打の安達がマクガフから選んだ四球が起点になった。6回に代打で出て石山からシリーズ13打席目で初安打した福田がしっかりと送りバントを決めて、西野につなげた。「全員で勝つ」のテーマを仕事人たちが体現し、勝利をつかんだ。 (鈴木 光)

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2022年10月28日のニュース