楽天・マー君 “負の3連鎖”断ち切った!自身67日ぶりの白星「やっと勝ちました」

[ 2022年7月17日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天7―3オリックス ( 2022年7月16日    楽天生命 )

<楽・オ>5勝目を挙げた田中将(撮影・尾崎 有希)
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 楽天・田中将大投手(33)が16日、オリックス戦で7回107球を投げて3安打無失点と好投し、自身67日ぶりの白星となる5勝目(7敗)を挙げた。昨年10月以来2度目となったオリックス・山本との投げ合いを制した。自身の連敗を6で止めるとともに、チームの連敗を5、カード初戦の連敗を4でストップさせる価値ある勝利となった。

 田中将が67日ぶりの笑顔を振りまいた。7回3安打無失点で5月10日のロッテ戦以来となる5勝目。自己ワーストタイの6連敗、チーム5連敗、同カード頭4連敗という負の3連鎖を断ち切った。

 「やっと勝ちました。不本意な夏休みをいただいたんで、しようもない投球はできません」。お立ち台で、2軍再調整を経て中14日の先発をファンにわびると「自分はノーヒットノーランはできないけど、走者を出しても粘り強く抑えられた」と胸を張った。

 切れ味抜群だったのは全107球中、32・7%(35球)を占めたスライダーだ。0―0の4回無死二塁で杉本を空振り三振。続く2死一、二塁でも若月を150キロ直球で追い込むと、スライダーで三振に斬った。「いい意味でしばらくなかった状態だったと思います。自分の中でボールをしっかり操れていたので、どんなカウントでも慌てなかった」。試合前まで今季23・7%の割合だったスライダーを、炭谷と勝負球に選択した。難敵・山本相手に集中力も増した。「僕の中では一番楽しみな投手。去年も投げ合って負けたけど、今日は勝てた」。昨年10月25日は自身8回2失点もチームは零敗。リベンジを果たした。

 約2カ月間、下は向かなかった。「こんな長い期間、勝てなかったらフラストレーションもたまりまくるけど…。それをグラウンド上で出しても誰も得しないでしょ。そういう時こそ、前を向いて明るく元気よくやって、皆と話すことも大事だし。それが僕のスタイル」。チームのことを第一に考える、田中将たるゆえんだった。

 石井監督も賛辞を並べた。「将大らしい投球。気持ちが凄く入っていた」。最大18あった貯金が負ければゼロという危機を乗り越えての勝利に、指揮官は「苦しい逆境の中でチームスローガン通り“譲らない!”気持ちが出た」と力を込めた。

 田中将が言う。「自分の中でまだまだ上がる余地はあると思う。少しでも上げるよう調整したい」。マー君節がやっと戻ってきた。(伊藤 幸男)

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2022年7月17日のニュース