静清エース久保、投打で大車輪!4回零封&ダメ押し満塁弾 6大会ぶり3回戦進出に貢献

[ 2022年7月17日 20:35 ]

第104回全国高校野球選手権静岡大会2回戦   静清10―0天竜=5回コールド ( 2022年7月17日 )

<静清・天竜>1週間前に習得したハイテンポ投法で4回2安打無四球無失点と好投した静清のエース久保
Photo By スポニチ

 第4シード静清はエース右腕・久保陸弥(3年)の投打にわたる活躍で貫禄のコールド発進だ。投げてはハイテンポの投球で4回3安打無四球無失点。打ってはダメ押しの左越え満塁弾を放つなど6大会ぶりの3回戦進出に貢献した。

 内角直球に体がすかさずり反応した。打球は左越えに一直線。4回1死満塁で飛び出たダメ押しのグランドスラムに、久保は思わず右拳を突き上げた。公式戦3本目となる高校通算7号を含む3安打4打点。50メートル走6秒0の快足を武器に三塁線にバントヒットも決めるなど、恐るべし8番打者は「僕はリズムで打つタイプ。ピッチングがバッティングにつながりました」と心地良く汗を拭った。

 本人の言葉通り、マウンド上でエースの役目を果たした。相手打者に考える暇を与えない投球間隔の短い投法で、4回までわずか36球。最速141キロの直球で力勝負をするのではなく、ストライク先行で打たせて取る。奪三振もゼロ。散発3安打無四球無失点でゲームを支配した。

 先月26日、日大鶴ケ丘(東京)との練習試合で味方打線が1安打零敗(0―10)した。まさしくテンポの良さにはまっていた光景に自身の投球に生かせられたら。もともとリズムを気にするタイプではなかったが、女房役の松井大空や山田朔―藤浪大翔の二遊間はいずれも1、2年生だ。「年下ですけど頼って投げますし」と1週間前から打者を立たせてハイテンポ投法の準備に入り、見事ラストサマーの大事な初戦で成功体験へとつなげた。

 長田仁志監督(69)は「点数をやっちゃいけない相手。よくやってくれた。久保の8番は脅威だね」と笑顔。静清が17大会ぶりの「甲子園」へ、最高のスタートを切った。(小澤 秀人)

続きを表示

2022年7月17日のニュース