友風が関取3年半ぶり勝ち越しに感慨「地獄のような数年間の苦しみを考えると、本当よくやったな」

大相撲春場所14日目 （ 2023年3月25日    エディオンアリーナ大阪 ）

＜大相撲春場所・14日目＞熱海富士を引き落としで破る友風（右）（撮影・藤山　由理）
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　3年ぶりに関取に復帰した友風（28＝二所ノ関部屋）が熱海富士（20＝伊勢ケ浜部屋）を破って8勝目を挙げ、返り十両の場所で勝ち越しを決めた。

　熱海富士に上手を与えないように喉輪で距離を取り、出てくるところをタイミングよくいなして引き落とした。両者の対戦は、大ケガから復帰した21年春場所以来。当時デビュー2場所目だった熱海富士に「序二段で完敗していたので、リベンジも兼ねて白星を拾えたのはうれしい」と振り返った。

　幕内だった19年名古屋場所以来21場所ぶりとなる関取での勝ち越しを決めた直後、思いがこみ上げた。「感謝しなくちゃいけない人、たくさん支えてくれた人たちの顔が出てきましたね」。19年九州場所で右膝の大ケガを負ってから3年半、切断寸前の状況から4度の手術を乗り越えてきた復活への道のりを思い出した。「地獄のような数年間を過ごしたので、あの時の苦しみを考えると本当よくやったなと思いますね」としみじみ。それでも感慨には浸らず「明日終わってからかみしめたい」と最後の一番を見据えた。