宇野昌磨が連覇!何度も「うれしい」301・14点 坂本と日本勢初アベック連覇 友野6位、山本15位

[ 2023年3月25日 21:21 ]

フィギュアスケート世界選手権最終日 ( 2023年3月25日    さいたまスーパーアリーナ )

<世界フィギュア第4日>男子フリー、演技をする宇野昌磨(撮影・小海途 良幹)
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 男子フリーが25日にさいたまスーパーアリーナで行われ、ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(トヨタ自動車)が196・51点、合計301・14点で日本勢男子初の2連覇を達成した。24日に女子で2連覇を果たした坂本花織(シスメックス)に続き、シングルの日本勢男女のアベックVは2年連続4度目の快挙となった。SP17位の山本草太(中京大)は156・91点を出し、合計232・39点で15位、SP7位の友野一希(上野芝ク)は今季自己最高となる180・73点をマークし、合計273・41点で6位だった。

 死力を尽くした。演技が終わると、宇野はリンク上に大の字に倒れ込んだ。「フリーは完璧とは全然いいがたい演技だったけど、今これ以上できない演技だったと思う。危ないジャンプが多かった中で、成績が残せてうれしいし、支えてくださった方々に結果という形でお返しできたことをうれしく思う」。母国開催での世界選手権で2連覇を達成。「初めて良い成績を残せたことにうれしく思う。世界選手権に向けていろんなことを考えながら、今後の道もたくさんのことを考えている。今後どういう形でスケートをやっていくか分からないが、これからも頑張りたい」と話した。

 22日の公式練習中に右足首を負傷。「ひねった直後はヤバいなと思った」。だが、現役の世界王者は冷静だった。「状態が悪いからと言って何か救済があるわけではない」と腹をくくり「今の自分で何ができるか」を考えた。

 シニア8年目。昨年の世界選手権や五輪2大会連続メダルなど数々の大舞台を経験してきた。「逆境に強いかは分からないけど、こういう経験を過去にたくさんしてきた」という。足の状態が悪い中でも強行練習した時期もあり「そんな練習、絶対に身のためにならないと思ったけど、それが逆に生きた」。痛みを抱えながらのジャンプはどこをかばい、どういう軌道になるか予想できる。SPで首位に立っても、自らのやるべきことに集中してきた。

 2連覇の偉業を達成した宇野は言ったことがある。「何かを成し遂げたいからレベルを上げているわけじゃなくて、そのレベル上げに楽しさを覚えてやっている」。直前の不調や負傷というアクシデントが重なった今大会。苦しむ過程すらも成長に変えた強き王者がタイトルを防衛した。

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