【玉ノ井親方 視点】無観客の違和感と緊張感 気にせず取組に集中できた照ノ富士

[ 2021年5月10日 05:30 ]

大相撲夏場所初日 ( 2021年5月9日    両国国技館 )

明生(右)を攻める照ノ富士(撮影・光山 貴大)
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 初日は無観客で違和感を覚える力士もいたと思うが、照ノ富士は取組に集中できていた。立ち合いは明生がなかなか手をつかず、相手を見て立つような形になった。その分だけ先に踏み込まれて、もろ差しに入られたが、懐の深さを生かして相手の両腕をきめ、そのまま前に出た。危なげのない内容だった。

 私の経験から言うと、大関に復帰した場所は独特の緊張感があった。特に初日はそうだった。それに加え、今場所はいつもと雰囲気が違っていた。ただ、照ノ富士はそういうことをあまり気にしないタイプに見える。古傷の不安はあるが、自分から攻めていけば膝への負担はあまりかからない。4大関の中で安定感は一番ある。(元大関・栃東)

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