関学大 史上最多31度目V 18年反則タックルで負傷、奥野感慨「いい試合ができた」

[ 2020年12月14日 05:30 ]

アメリカンフットボール・スポニチ後援三菱電機杯 第75回毎日甲子園ボウル   関学大42-24日大 ( 2020年12月13日    阪神甲子園球場 )

<関学大・日大>優勝を決め歓喜に沸く関学大ファイターズ(撮影・大森 寛明)
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 関学大(関西代表)が日大(関東代表)を42―24で下して3連覇を果たし、史上最多を更新する31度目の学生日本一に輝いた。QB奥野耕世(4年)がパスで2TD、320ヤードを稼ぎ、史上5人目となる2度目のミルズ杯(年間最優秀選手)を獲得。甲子園ボウルMVPには、3TDを決めたRB三宅昂輝(4年)が輝いた。関学大は学生代表として、来年1月3日のライスボウルで社会人代表(富士通VSオービックの勝者)と激突する。

 心の中で、日本一のカウントダウンを聞いた。「特別な一年」を象徴する拍手だけのフィナーレ。静かに喜ぶ青いユニホームの中心に、やはり奥野がいた。関学大アメフト部の長い歴史でも、司令塔として甲子園ボウル3連覇に導いた選手はいない。QBとしては小柄な1メートル71が学生最強オフェンスを自在に操った。「最終学年でも日本一になれてうれしい。再び、日大と元気な姿で戦うところを見せるのが恩返しだと思っていたので、ホッとしています」

 18年5月、日大選手から反則タックルを受けて負傷。社会問題にまでなった。傷は癒えても、心の痛手は残った。環境の変化に恐怖を覚え、競技を離れる決意をしたのも当時。「支えてくれる人がいたのでここまで来られた。感謝したい」と感慨を込めた。

 因縁を否定して臨んだ伝統の一戦。「甲子園という舞台で勝負できたことはうれしく思う。お互いに本気でぶつかり、いい試合ができた」。全力での勝負に充実感を漂わせた。

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2020年12月14日のニュース