藤田寛之のレッツビギン!!実践編 ミススポーツ上達の道【第5回 ショートアイアンの打ち方】

[ 2020年10月30日 12:00 ]

100ヤード以内のショートアイアンの打ち方について解説する藤田寛之プロ(左)
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 今週のテーマは、残り100ヤードからのショットを成功するコツです。初心者に限らず、アベレージゴルファーにも、この距離からグリーンに乗せることができれば、スコアアップにつながります。藤田寛之プロが真っ直ぐ飛ぶ打ち方を紹介します。ミス日本ミススポーツの田中絵梨果さんが早速、チャレンジしました。ティーチングプロのジミー常住氏が進行役を務めます。

 常住 今回は田中さんがせっかく残り100ヤード地点までボールを運んだので、藤田プロにショートアイアンの打ち方を解説して頂こうと思います。

 藤田 その前に田中さんに1球打ってもらいましょうか。どのクラブを選択しますか?

 田中 9Iで打ってみたいと思います。

――ボールは勢いよく飛んだもののラフへ。

 藤田 ちょっと力が入りましたね。言うまでもなく、ショートアイアンは、ショットに正確性が求められるクラブです。そのために大切なのが、肩のラインと腕でできる三角形です。アドレスからトップ・オブ・スイング、インパクト、フォロースルーまで、この三角形を崩さずにスイングしましょう。田中さんの場合、アドレスでは三角形ができていますが、バックスイングやフォロースルーで崩れていますね。まずはそこに注意してクラブを振ることをお勧めします。

 田中 スイング中、腕はずっと伸ばしたままにしておくのでしょうか?

 藤田 いい質問ですね。両腕をずっと伸ばしたままだとクラブが高い位置に上がりませんからね。基本的にトップ・オブ・スイングでは左腕が伸びて右腕が曲がった形になります。フォロースルーではこの形と対照的な形を作りたいので、右腕を伸ばし、左腕を曲げます。見本として、自分が1球打ちますね。

 田中 お願いします。

 藤田 まず、アドレスでは両腕を伸ばして三角形をつくります。その形をキープしながらテークバックを行い、バックスイングの途中から右腕だけを曲げます。トップ・オブ・スイングまで上げたら、ダウンスイングへ移ります。ここで曲げていた右腕を伸ばし、両腕が伸びた状態でインパクトを迎えましょう。フォロースルーでも右腕は伸ばしておき、左腕は徐々に曲げていきます。ただし、アドレスで両肘を曲げて構える人は、スイング中も曲げたままで結構です。アドレスの形をインパクトで再現してみましょう。

 常住 ショートアイアンを成功するポイントは他にもありますか?

 藤田 体重配分ですね。ドライバーショットでは右足に6、7割乗せ、ミドルアイアンでは左右均等に乗せますが、ショートアイアンでは左足に6、7割乗せて構えます。そうすることでダウンブローに打ちやすくなり、ボールをクラブフェースの芯で捉えられるというわけです。あと、スタンスを肩幅よりも狭くすると、先ほどの三角形を崩さないスイングを実行しやすくなります。そのことを踏まえて田中さんにもう1球打ってもらいましょう。

 田中 またまたミスショットです。

 藤田 いきなりはいい結果が出ないと思います。徐々に結果がよくなると信じて、練習を続けていきましょう。

 (取材協力=静岡・葛城ゴルフ倶楽部)


 ◆藤田 寛之(ふじた・ひろゆき) 1969年(昭44)6月16日生まれの51歳。福岡県出身。15歳でゴルフを始め専修大を経て92年プロ入り。97年サントリーオープンでツアー初V。12年には年間4勝をマークし賞金王に輝く。20代は1勝だったが、30代で5勝、40代で12勝と年齢を重ねるごとにプレーヤーとしての凄みを増している。昨年は優勝こそなかったものの、賞金ランク18位で23年連続賞金シードを獲得。1メートル68、70キロ。

 ◆田中 絵梨果(たなか・えりか) 1997年(平9)11月30日生まれ、神戸市出身の22歳。1月のミス日本コンテストで「ミス日本ミススポーツ」に輝く。特技は英語(英検1級)、サッカー、ドラゴンボート。1メートル72。

 ◆ジミー・常住=本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ) 1981年(昭56)12月15日生まれの38歳。東京都出身。5歳でゴルフを始め米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。

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