千代丸、力士初コロナ検査 感染確認なら春場所打ち切り…高熱3日連続「蜂窩織炎」の疑いも 

[ 2020年3月17日 05:30 ]

大相撲春場所9日目 ( 2020年3月16日    エディオンアリーナ大阪 )

コロナウイルスの検査を受けた千代丸
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 高熱で大相撲の春場所8日目から休場している西前頭15枚目の千代丸(28=九重部屋)が、新型コロナウイルスの感染の有無を調べるため、力士として初のPCR検査を受けることになった。16日、日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)が明らかにした。千代丸は前日39・7度の熱を出したが、この日はさらに40度に上がった。蜂窩(ほうか)織炎の可能性もあるが、相撲協会は陽性反応が出た場合、春場所の中止を決めている。検査結果は17日にも判明する。

 高熱による休場から一夜明け。14日夜に38・6度、15日朝に39・7度あった千代丸の熱は下がるどころか、起床時の検温で反対に40度まで上がった。師匠の九重親方(元大関・千代大海)はすぐに、大阪市内の病院で診察を受けさせた。そして相撲協会の鏡山危機管理部長に、熱が2日続いたため大事を取ってPCR検査を受けさせることを報告し了承を得た。

 鏡山部長によれば、千代丸にせきなどの症状はなく、胸部のエックス線検査でも異常はなかったという。「師匠からは、もしかしたら蜂窩織炎の疑いが強いと報告を受けた。体は元気だと聞いている」と説明した。蜂窩織炎は高熱を伴うことが多く、千代丸の兄弟子の千代大龍も前日「蜂窩織炎の熱みたいな感じじゃないですか」と話していた。

 千代丸は現在、九重部屋宿舎の2階個室に隔離されており、弟の千代鳳は「熱は下がらないけど、元気らしいです。会っていないので分からないですけど。でも40度も出て、1日で治ったら化け物ですよ。トイレ以外(宿舎の)部屋から出ていない。電話しても寝てるのか、面倒くさいのか出ない。(血液型が)B型なんで」と苦笑いしながら話した。九重部屋の他の力士に変わりはなく「(千代丸の部屋の)近くには(誰も)行かないですよ」と様子を明かした。

 春場所を異例の無観客で開催している相撲協会は、全ての力士に起床時と就寝前の2度の検温を義務づけ。37・5度以上の熱が2日続くと原則休場。新型コロナウイルスの感染者が出た場合は、本場所を即刻中止する方針を打ち出している。
 千代丸はPCR検査を保健所で受ける予定で、そのタイミングや結果について鏡山部長は「今日(16日)は報告は来ない。来るとしたら明日」と話すにとどめた。

 九重部屋関係者の話では新型コロナウイルスに感染している可能性は低そうだが、気掛かりなのは間違いない。

 ▽PCR法 新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べる検査法。喉を綿棒でこすって採取した粘液や、たんに含まれるウイルスに特有の遺伝子配列を、専用の装置で増幅して検出する。増幅するには、採取した検体に試薬を加えて温度を上下させる操作が必要で、結果が出るまでに4~6時間程度かかる。感染初期などでウイルス量が少ないと検出できない場合もある。

 ▼福田医院(横浜市)福田伴男院長 蜂窩織炎は傷口から菌が入って大きく腫れ上がってうみがたまるもので、患部に蜂の巣のように穴の束ができる。大きければ5~10センチ四方になることもあり、高熱も出る。裸で稽古する力士は足や太腿、お尻などにできやすく、皮下脂肪は菌の餌になるので増殖しやすい。抗生剤を使って菌を殺していかないと。高熱が続いているということであれば菌の勢力が強いというシグナル。炎症があるのなら蜂窩織炎の可能性が高い。それだけ高熱が続いているのであれば、新型コロナの可能性は低いのではないか。インフルエンザであれば特効薬もあるので熱は下がる。

 ▽蜂窩織炎 皮膚と皮下組織に細菌が感染し、増殖する急性感染症。皮膚に赤み、腫れが出て、痛みを伴う。足のすね、甲などに発生し、高熱が出ることが多い。軽症の場合は飲み薬で治癒するが、重症の場合は入院治療を要することも。治療には5~14日間かかり、人から人にうつることはない。

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