千代丸 PCR検査は陰性 春場所は継続 鏡山危機管理部長「蜂窩織炎だった」

[ 2020年3月17日 13:15 ]

大相撲春場所10日目 ( 2020年3月17日    エディオンアリーナ )

コロナウイルスの検査を受けた千代丸
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 高熱で8日目から休場し、新型コロナウイルス感染の有無を調べるため、PCR検査を受けた西前頭15枚目の千代丸(28=九重部屋)は陰性と判断された。診察の結果は蜂窩(ほうか)織炎であす11日目からの再出場が決まり、琴奨菊との対戦が組まれた。

 師匠の九重親方(元大関・千代大海)から連絡を受けた日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)は「師匠から、陰性だった。今朝の検温では37・7度だった。診断は蜂窩(ほうか)織炎だったと報告があった」と説明した。千代丸は14日夜に38・6度、15日朝に39・7度の熱を出し、16日の起床時の検温ではさらに40度まで上がっていた。足などから細菌が入って高熱が出る蜂窩織炎の疑いが強かったが、念のために九重親方がPCR検査を受けさせていた。

 千代丸は九重部屋宿舎の2階個室に隔離されており、弟の千代鳳は「熱は下がらないけど、元気らしいです。会っていないので分からないですけど」と状況を明かしていた。相撲協会は力士が37・5以上の熱が2日続いた場合は原則休場とし、新型コロナウイルスの感染者が出た場合、春場所を中止する方針を打ち出している。千代丸に陰性判断が出たことで、心配の種が一つ払しょくされた。

 春場所を異例の無観客で開催している相撲協会は、全ての力士に起床時と就寝前の2度の検温を義務づけ。37・5度以上の熱が2日続くと原則休場。新型コロナウイルスの感染者が出た場合は、本場所を即刻中止する方針を打ち出している。

 ▽PCR法 新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べる検査法。喉を綿棒でこすって採取した粘液や、たんに含まれるウイルスに特有の遺伝子配列を、専用の装置で増幅して検出する。増幅するには、採取した検体に試薬を加えて温度を上下させる操作が必要で、結果が出るまでに4~6時間程度かかる。感染初期などでウイルス量が少ないと検出できない場合もある。

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2020年3月17日のニュース