碧山 母国にささぐ勝ち越し コロナ心配ブルガリアに初賜杯で“吉報”届ける

[ 2020年3月17日 05:30 ]

大相撲春場所9日目 ( 2020年3月16日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所9日目>千代大龍(右)を押し出しで破った碧山(撮影・坂田 高浩)
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 碧山が千代大龍を圧倒して1敗を守り、平幕の勝ち越し1号となった。史上初の無観客開催のため、稽古場のように静かな土俵で本来の力が引き出されている。欧州で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻となる中、極東から母国ブルガリアへ吉報を届けようと励む。横綱・白鵬は竜電を押し出して全勝。1敗はほかに平幕・隆の勝がいる。

 
 電波を通して全国のお茶の間へ、バチーンと右かち上げの音を響かせた碧山がパワー対決を制した。千代大龍の上体を一撃で起こして一気に押し出した。

 「当たり負けしないよう意識しました。久しぶりの勝ち越しで気持ちは楽になります」

 自己最速タイの9日目に4場所ぶりの給金直し。無観客開催で静寂の土俵に戸惑う力士もいる中で「気合が入り過ぎない。肩の力が抜けて、稽古場と一緒」と話す。

 1メートル91、193キロの体格から破壊力抜群の突きを繰り出し、稽古場の強さに定評がある。関取同士の申し合いは勝った方が土俵に残って次の相手を迎える。ある巡業では10連勝を超えてもバテず、他の力士同士で胸を合わせられない状況に陥った。見かねた師匠の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)が碧山に「もういい」と指示したほどだ。本場所では熱くなりすぎて自滅することもあった“ブルペンエース”が異例の場所で秘めた力を発揮している。

 欧州では新型コロナウイルス感染が急速に拡大し、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長から「欧州は今やパンデミックの震源地」と名指しされ、スペインで非常事態が宣言されるなど深刻な事態。母国ブルガリアの情報をまめにチェックする碧山は「この1週間で感染者は39人です」と表情を曇らせる。夏場所後に予定した5年ぶりの帰国も「(協会、所属部屋、周囲の人々)みんなの迷惑になる」と見送るつもりだ。故郷を思い浮かべ「少しでも元気が出るように」。賜杯を抱く姿を届けられれば最高だ。

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