徳勝龍、朝乃山ら近大OBが母校で後輩と合同稽古

[ 2020年2月23日 14:22 ]

近大相撲道場で合同稽古の合間に言葉をかわす朝乃山(左)と徳勝龍
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 大相撲春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)で大関獲りを目指す関脇の朝乃山(25=高砂部屋)、初場所で幕尻優勝した幕内の徳勝龍(33=木瀬部屋)ら近大出身の力士が23日、東大阪市の近大相撲道場で後輩学生34人(中高生8人含む)との合同稽古に参加した。

 上がり座敷のテーブルには先月18日に55歳で死去した伊東勝人監督の遺影と花が供えられていた。朝乃山は道場に入ると、まず遺影に手を合わせた。「道場に写真しかないのが悲しいというより、さびしい。(遺影に手を合わせ)今までお疲れさまでした。天国から見守ってくださいと(心の中で)言いました」。恩師に見守られて約15分間にわたり、後輩に胸を出し、たっぷり汗をかいた。

 この道場で充実の4年間を過ごして力を蓄え、大相撲で素質を開花させた。昨春の合同稽古以来1年ぶりで、思い出の詰まった土俵に立った。「(伊東監督に)1年の時からネチネチと指導していただいたのがよみがえりました。(合同稽古に参加して)いよいよ大阪場所が始まる。身が引き締まる」。新小結だった昨年九州場所で11勝、新関脇の今年初場所10勝を挙げた。大関昇進の目安は三役で3場所計33勝とされ、春場所は12勝がノルマとなる。「(来春の合同稽古には)大関になって帰ってきたい。伊東監督への恩返しは大関、横綱になること。それを果たしたい」。母校の後輩たちとの交流で意気込みを新たにした。

 一方、初場所で幕尻優勝した徳勝龍は自ら後輩学生に胸を出したほか、ずっと土俵のそばで様子を見守り、元気よく取り組むようにハッパをかけた。「稽古をやるなら気合入れてやった方がいい。うるさく言ってしまったかもしれないけど、勝ってほしいから声をかけた」。伊東勝人さんがいない道場の様子に「監督がいないのはさびしい。本当にさびしかった」としんみりしながらも「監督はどこかで見ている。後輩には頑張ってインカレで団体優勝してほしい」と恩師の期待に応える活躍を願った。

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2020年2月23日のニュース