一二三執念V 逆転五輪へ残った!さあ4・5最終決着

[ 2020年2月23日 05:30 ]

柔道 グランドスラム デュッセルドルフ大会第1日 ( 2020年2月21日    ドイツ・デュッセルドルフ )

し烈代表争いを生き残った!男子66キロ級決勝、マルクベラシビリ(左)に一本勝ちで優勝した阿部一
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 男女5階級が行われ、男子66キロ級は阿部一二三(22=日体大)が優勝し、大会をケガで欠場した丸山城志郎(26=ミキハウス)との東京五輪代表争いは、全日本選抜体重別選手権(4月4、5日、福岡)での直接対決に持ち込まれることが決定的となった。阿部一の妹で女子52キロ級の詩(19=日体大)、男子60キロ級の高藤直寿(26=パーク24)は優勝し、27日に行われる全日本柔道連盟の強化委員会で五輪代表に選出されることが決定的になった。準優勝だった女子48キロ級の渡名喜風南(24=パーク24)も代表に選出される見通しとなった。

 絶対に負けられないプレッシャーと、海外勢からの徹底マーク。全てをはね返し、畳の上でようやく表情を崩した阿部一に待っていたのは「アベー、ウター!」というまさかの勝ち名乗りだった。「まさか妹の名前が。何で間違えているやろって」。思わず苦笑い。しかし正真正銘、自身の力で“福岡決戦”への切符をつかんだ。

 「無事優勝できて良かった。勝たないといけない場面で下がったり引いたり、自分らしさを出せない部分はあったが、決め切るところは決められたので」

 男子日本代表の井上康生監督も「非常に慎重だった」と評した1日だった。投げ技を警戒して距離を取る相手の懐に踏み込めず、技術よりも力で持って行く強引な柔道が目立った。特に準決勝は大内刈りで一度は一本が決まったが、帯下をつかんだとして逆に指導2で追い込まれる苦しい戦い。決勝は積極的に前に出て大内刈りから大腰への連係技で見事な一本を奪い、「自分らしい柔道を全開で出せた」と振り返った。

 18年11月のGS大阪大会決勝から丸山に3連敗。ライバルの台頭を許したばかりではなく、五輪代表争いでも一番手の座を奪われたが、昨年11月のGS大阪大会決勝で4戦ぶりに勝利。それでもわずかな差で昨年の世界王者が一番手だったが、井上監督は「勝ち切ったことは大きな評価になる。今日の勝利で並んだ」と断言した。

 準々決勝で技ありを奪った大内刈りなど、足技や密着しての接近戦など、新境地も見せた阿部一。18年世界選手権以来の兄妹同時優勝に「緊張感がいつもと全然違った。兄としても負けられないな、と」。27日にも代表が決定する詩を、一人で五輪に送り出すわけにはいかない。試合で痛めた左親指は気掛かりだが、柔道人生を懸けて「4・5決戦」に臨む。

 《激戦男子66キロ級代表争い!康生監督&丸山に並んだ》通算対戦成績は阿部一の3勝4敗。初対戦は15年11月の講道館杯準々決勝で、敗れた阿部一は3位止まりで同年のGS東京大会出場を逃し、リオ五輪への道が断たれた。その後は2連勝も、18年11月のGS大阪大会から3連敗。特に昨年8月の世界選手権準決勝では延長戦の死闘の末に敗れ、五輪代表争いの形勢逆転を許した。後がなかった同年11月のGS大阪大会決勝では、延長戦で相手の内股を小外刈りで返して優勢勝ち。4月の全日本選抜体重別選手権は両者順当に勝ち進めば決勝で当たる組み合わせが濃厚で、勝者が五輪代表に選ばれる可能性が高い。

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