西岡 また格上撃破 マスターズ初の8強「本当に幸せ」

[ 2019年8月17日 05:30 ]

テニス ウエスタン・アンド・サザン・オープン ( 2019年8月15日    米シンシナティ )

ウエスタン・アンド・サザン・オープン 男子シングルス3回戦でデミノーを破り、8強入りした西岡
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 男子シングルス3回戦で世界ランキング77位の西岡良仁(23=ミキハウス)が同38位のアレックス・デミノー(20=オーストラリア)に7―5、6―4で勝利した。2回戦の錦織圭(29=日清食品)戦に続いて、格上にストレート勝ち。4大大会に次ぐ格付けのマスターズで初めて8強進出を果たした。

 握り締めた左拳を額に当て、西岡が静かに歓喜に浸った。一度もブレークを許すことなく、1時間22分でストレート勝ち。世界ランキング上位が集うマスターズ大会で初めて8強に駒を進め「マスターズの準々決勝に行きたかったので、本当に幸せ。特別な瞬間になった」と両手を上げて歓声に応えた。

 18年3月のマイアミ・オープン1回戦で6―2、6―4で勝利したデミノーと2度目の対戦。敵の球の勢いを利用したカウンターを得意とする相手の特徴をインプットしていた。西岡は状況に応じて第1サーブに時速30キロほど緩急をつけ、回転量やコースも工夫。好リターンを封じ「前回の対戦で相性は良いと思った。どうやったら自分のプレーができるか把握していた」と、してやったりだ。

 予選から勝ち上がり、準々決勝が6試合目となる。過密スケジュールだが「確かに厳しいけど、体は問題ない。よく寝て、よく食べる。毎日、夜は日本食を食べている」と問題なしを強調。自己最高58位に近づいたが「今年の目標は世界40位以内に入ること」と目標は先にある。

 昨年発足した全日本男子プロテニス選手会で最年少理事を務め、日本人選手の地位向上への熱い思いを持つ。数カ月前、国内でラケットのガットの張り替えを依頼した際に店員から「良いラケットを使ってますね。お金持ちなんですか?」とプロ選手と気付かれなかったことが、自虐の持ちネタ。世界ランキングと知名度のアップを目指す戦いは続く。

 ▽男子ツアーのシステム 4大大会(全豪、全仏、ウィンブルドン、全米)を頂点に、ATPマスターズ1000、ATP500、ATP250の4段階に格付けされる。4大大会優勝は2000点、マスターズは1000点と上位大会ほど世界ランクに反映されるポイントが高い。ツアーに出場できるポイントを持たない選手は下部のチャレンジャー・シリーズやフューチャーズ・シリーズでポイントを稼ぐ。

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