【玉ノ井親方 視点】休場明けも奮闘した白鵬

[ 2019年7月22日 08:26 ]

土俵下で悔しがる白鵬(撮影・中村 与志隆)
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 優勝を懸けた千秋楽の一番は巻き替えの応酬となった。ただ今場所は鶴竜の方が調子が良かっただけに巻き返すのも、もろ差しになるのも早かった。一方の白鵬は14日目の負けを引きずっているように見えた。上手を取る位置が深く、白鵬らしい相撲ではなかった。それでも休場明けで出せるものは出し尽くしたと思う。本格的に良くなるのは来場所以降だろう。 

 今場所は大関4人が休場する異例の事態となった。残念だったが、その中で照強や炎鵬のような小兵力士が場所を盛り上げた。遠藤、大栄翔といった中堅も着実に力をつけている。先場所優勝した朝乃山は負け越したとはいえ、幕内上位の壁にはね返されたわけではない。右四つの形は完成している。課題は当たった後の攻め。上位は立ち合いの駆け引きがうまい。それに慣れてくれば、成績は安定するはずだ。 (元大関・栃東)

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2019年7月22日のニュース