関学大監督「がく然 スポーツの範ちゅうを超えている」被害者父「刑事告訴も」

[ 2018年5月23日 05:30 ]

会見で頭を下げ謝罪する日大アメフット部・宮川泰介選手(撮影・小海途 良幹)
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 日大選手の覚悟の謝罪は、被害者側の胸にも響いた。関西学院大・鳥内秀晃監督は「行為そのものは許されることではないが、勇気を出して真実を語ってくれたことには敬意を表したい。立派な態度だった」と評せば、負傷したQBの父・奥野康俊氏も「勇気を持って真実を話してくれたことに感謝する」とした。

 ただし、赤裸々に明かされた事実に対する怒りはそれ以上だった。真相究明を求めていた鳥内監督は「がく然としている。このようなことがスポーツの場で起きたこと自体が信じられない。アメリカンフットボールあるいはスポーツの範ちゅうを超えていると改めて感じた」と率直な思いを吐露した。

 奥野氏も「激しい憤りを覚える。監督、コーチが最初から自分の息子をケガさせようとしていた。絶対に許されないことだ」と断罪。さらに21日に大阪府警に提出した被害届について「取り下げる準備もあったが、今回の会見を見て刑事告訴も検討せざるを得ない状況だ」と怒りを増幅させた。鳥内監督が今後について「警察の捜査にも委ねられることになるだろう」と記したように、被害届は22日に警視庁調布署に移送されたことが判明。今後は警視庁が傷害容疑を視野に捜査する。

 あのプレーがなぜ起きたのか――。両者が一貫して求めているその問いに、タックルをした選手は懸命に答えた。次は、指示をしたとされた指導者たちが、どう答えるのか。24日を期限としている日大からの回答を待っている。

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2018年5月23日のニュース