三洋電機、POへ“手の内隠し”サントリーとドロー

[ 2010年1月10日 06:00 ]

<サントリー・三洋電機>サントリーFL元に豪快なタックルを浴びせる三洋電機LOアイブス

 ラグビートップリーグ最終節は9日、秩父宮ほかで行われた。無敗同士の1・2位対決は16―16で引き分け、初優勝を狙う三洋電機が勝ち点59でリーグ戦1位通過を決めた。2季ぶりの優勝を目指すサントリーは勝ち点1差で2位。全順位が確定し、24日のプレーオフ1回戦は三洋電機―トヨタ自動車、サントリー―東芝のカードとなった。5~10位は2月の日本選手権出場を決めるワイルドカードトーナメント(16日開幕)へ進出。11位の近鉄と12位のリコーは下部リーグとの入れ替え戦(2月13日)に回った。

 後半40分を告げるフォーンが鳴ると、サントリーSOピシはドロップアウトのキックを直接タッチへ蹴り出した。自陣深くから攻めずに引き分けを選択し、ノーサイド。無敗対決は決着がつかずフランカー佐々木主将は「勝ちきれなかった」と悔しがったが、清宮監督は「次の試合(プレーオフ)を盛り上げるには、これしかない結果。次を楽しみにしていてください」とニヤリと笑った。
 サントリーは得点源のCTBニコラスを欠き、普段よりキックを多用。一方の三洋電機も「攻撃の選択肢を出さずに取っておいた」(SOブラウン)とプレーオフを見据えていた。互いに激しいディフェンスで相手の攻撃を寸断。試合も一時10点をリードされたサントリーが後半25分に16―13と逆転したものの、三洋も34分にFB田辺のPGで同点と譲らなかった。
 両者が決勝で再戦すれば1位通過した三洋が2位サントリーに敗れた2年前以来。この日16点で初の得点王に輝いた三洋の田辺は「個人タイトルはチームが優勝して初めて価値がある」と早くも決勝へ目を向けていた。

 <小野沢が初のトライ王>サントリーの日本代表WTB小野沢が14トライで初のトライ王に輝き「どうしても欲しかったタイトル。とてもうれしい」と笑顔を浮かべた。昨季まで3季連続トライ王で1差に迫っていた三洋電機WTB北川智との直接対決はお互いノートライ。03年の開幕戦神戸製鋼戦でトップリーグ初トライを決めている社会人10年目のベテランは「これでタイトル争いから解放され試合ができる」とプレーオフトーナメントに気持ちを切り替えていた。

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2010年1月10日のニュース