どうした愛子!?集中欠き14位「悔しいも出てこない」

[ 2010年1月10日 06:00 ]

W杯モーグル第3戦女子決勝で厳しい表情で得点発表を待つ上村

 フリースタイルスキー・モーグルW杯第3戦は8日、カナダ・カルガリーで行われた。予選を4位で通過した女子のエース上村愛子(30=北野建設)は決勝で得意のターンにミスが出て、15・93点の14位に終わった。バンクーバー五輪本番で使用する紅白のウエアを試合で初めて着用したが、五輪本番の審判団の前で強さを発揮することはできなかった。里谷多英(33=フジテレビ)は腰痛で欠場。

 笑顔は苦しみを隠すためのものだった。上村は「いい滑りでミスしたなら“悔しい”とか言えるけど、今は“悔しい”も出てこない」とコースを見上げた。第1エアから第2エアの中間で斜度が急になる難コース。第1エアの着地で姿勢を崩し、急斜面付近で右方向にスキーが流れた。雪煙を上げて止まりかけた。得意のターンは得点が伸びずタイムロスも響いた。「コースは気にしてなかったけど…なんか集中力を欠いていましたね」
 昨年12月の開幕戦で2位に入ったものの、翌日は予選落ち。「今の状態なら勝てる、という感じじゃない」と言う。高野弥寸志ヘッドコーチは「集中できていない、というのは自分の理想の(スキー上の)ポジションに持って行けていないということ」と説明した。4度目の五輪は大本命。「絶対その場所で1番にならなきゃと思う方が凄く焦ってくるし、今の時間でできていないことが怖くなってくる」と重圧も口にした。この日は五輪本番を担当する国際連盟の審判員が審判を担当。五輪用ウエアを試合で初着用し“強いウエムラ”を印象付ける青写真は崩れた。それでも「予選は4番だったのは良かった。(五輪)当日に間に合えばいいと思っているんで時間はまだあります」と前を向いた。

 ◆モーグル今後の予定 9日にカルガリーでW杯第4戦に出場。米国に移動しディアバレーで14日に第5戦、16日に第6戦。21日にレークプラシッドで第7戦に出場し、23日に一時帰国。2月初旬に北米大陸に移動し、五輪に備える。五輪本番は女子が2月13日、男子が2月14日に行われる。

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2010年1月10日のニュース