美帆ちゃん 千メートルで優勝!課題のスタートに進歩

[ 2010年1月10日 19:29 ]

女子1000メートルで1分17秒87で優勝した高木美帆

 スピードスケートの世界選手権(3月・オランダ)アジア地区予選会最終日は10日、北海道帯広市の明治北海道十勝オーバルで男女各2種目を行い、女子は5000メートルを7分7秒56の国内最高で制した穂積雅子(ダイチ)が165・895点で総合優勝した。石沢志穂(岸本医科学研究所)が2位、田畑真紀(ダイチ)が3位に続いた。男子は平子裕基(開西病院)が156・017点で総合2位。日本は女子3、男子1の世界選手権出場枠を獲得し、穂積、石沢、田畑、平子がそのまま代表に決まった。同時開催のアジア距離別選手権は中学3年生のバンクーバー冬季五輪代表、高木美帆(北海道・札内中)が女子1000メートルに出場し、1分17秒87で優勝した。

 世界レベルの選手は不在。出場も7人だけのこぢんまりとしたレースで、15歳の高木は2位に2秒以上の差をつけて勝った。「知り合いが来ている中で結果を出せて良かった。タイムは自信になる」と、レース後は観客席に向かってはにかみながら手を振った。
 1分17秒87は3位だった昨年末の五輪代表選考会とほぼ同タイム。序盤のスピードが上がり、終盤が落ちた。「最後の1周は思ったよりも脚に(疲れが)きた。それでもこのタイムが出た」と言うように、課題にするスタートで進歩が見えた。
 世界選手権アジア地区予選を戦う先輩の五輪代表選手たちを差し置いて、ひときわ注目を集めた。周囲の過熱ぶりに気疲れした様子も見せる中学3年生を、鈴木恵一強化部長は「きょうの滑りなら(五輪は)良くて入賞。変に期待をかけず、伸び伸びと滑ってほしい」と気遣う。
 現状では五輪で上位を狙うのは難しい。ただ、最近の伸びは驚異的だ。本番まで残り1カ月余り。トップ選手と一緒の練習で化ける可能性もある。新星は「五輪では今以上の滑りをしたい」と誓った。

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2010年1月10日のニュース